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2026-05-20

インフレの隠蔽された現実

The Reality Index [LINK]

【海外記事より】米国の法学者であり論客でもあるステファン・キンセラ氏による配信記事の中で、政府が発表する公式のインフレ指標である消費者物価指数(CPI)が、一般的なアメリカ人家庭の実際の生活費の上昇を大幅に過小評価している実態を暴いた「リアリティ・インデックス(現実指数)」という独立プロジェクトについて紹介されています。この指数は、政府が食品などの比較的安価な品目の値動きを正確に捉える一方で、住宅や医療といった高額で重要な支出の値上がりを過小評価している点に着目し、実際の小売価格や独立した消費者データを用いて算出されたものです。

調査結果によると、1980年に100ドルだった標準的な家計の買い物カゴは、2025年には公式のCPI基準では391ドルにしか上昇していないとされますが、リアリティ・インデックスを用いて実勢価格で計算すると515ドルにまで跳ね上がります。これは政府発表よりもインフレが32.0%も早く進んでいることを意味しており、過去55年間の長期で見るとその差は54.4%にまで拡大します。こうした大幅な乖離が始まったのは2000年頃からで、特に住宅費が6.1倍、医療費にいたっては15.6倍と、中産階級の生活を定義づける「大きな支出」が急激に高騰したことが主な要因です。特に2020年以降は、政府発表と現実の生活費との間で過去最大の格差が続いています。

この記事ではさらに、1980年当時の標準的な中産階級のライフスタイル(4部屋の住宅、車2台、子供3人、犬1匹、民間の医療保険、適度な自由裁量支出)を維持するために必要な費用を毎年追跡した「アメリカン・ドリーム指数」についても言及しています。これによると、1980年当時に約束された中産階級の生活を維持するための費用は、当時の世帯所得中央値の159%に達しており、2025年時点でも145%となっています。つまり、アメリカの中産階級の理想的な暮らしは、政治家たちが認めるよりもはるか昔から、すでに平均的な家庭の収入では手が届かない高嶺の花になっていたことを示しています。

名目上の費用はこの45年間で5.16倍に増加したのに対し、世帯所得の中央値は4.89倍の伸びにとどまっています。さらに、内訳を見ると医療費が7.5倍、住宅の維持費が4.2倍、食料品が3.3倍に膨らんでおり、支出の中で削ることができない必須科目の負担が重くなっています。この現実指数は、政府の統計手法が中産階級の生活費をいかに隠蔽しているかをチャートや項目別の比較データで実証しており、見出しの数字よりも実際のインフレははるかに過酷であると結論づけています。

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