【海外動画より】対談番組「ニュートラリティ・スタディーズ」を主宰するパスカル・ロッタツ氏は、ゲストに南東ノルウェー大学の教授であるグレン・ディーセン氏を迎え、緊迫するウクライナ戦争や国際秩序の構造的な変化について議論を交わしました。ディーセン教授は、現在の欧州が置かれている状況を「ゆっくりと茹でられているカエル」に例え、北大西洋条約機構(NATO)が「漸進主義」と呼ばれる段階的なエスカレーションを繰り返してきた結果、深刻な事態に陥っていると警告します。かつては防衛ミサイルの配備や限定的な武器支援から始まりましたが、戦車やハイマース、さらにはF16戦闘機の供与へと少しずつ制限が取り払われていきました。現在では、欧州側が武器の供給だけでなく、作戦立案や標的の選定、情報収集、衛星による誘導にまで深く関与しており、事実上ロシアへの直接的な攻撃を行っているのが現状です。
このような状況の中、ロシアの政策決定者の間でも反発が強まっています。ロシア軍によるウクライナ国内の地下バンカーや指揮センターへの大規模な報復攻撃が予期される中、欧州の指導者たちは自らの行動がロシアを過激な行動に追い込んでいる現実に気づいていません。また、欧州諸国がロシアのジェノサイド(大量虐殺)の意図を厳しく非難する一方で、ガザ地区での大惨事やアメリカ、イスラエルによるイランへの侵略行為を積極的に支持しているダブルスタンダード(二重基準)についても、動画内では鋭く批判されています。イランがアメリカの攻撃に対して湾岸諸国への毅然とした反撃の覚悟を示したことで、結果的にアメリカに慎重な姿勢をとらせ、一定の抑止力を回復させた事例は、現在のロシアにとっても大きな教訓として意識されていると分析します。
ディーセン教授は、冷戦終結後に西側諸国が一極支配の「覇権的な平和」を選択し、ロシアを排除する形でNATOの拡大を進めてきたことが現在のあらゆる対立の根源であると指摘します。ウクライナ戦争を終結させるためには、ウクライナ単体の問題としてではなく、欧州全体、さらには中国やイランをも含む世界的な安全保障の構造そのものを変革する必要があります。すなわち、すべての国の安全保障上の懸念を対等に考慮し、お互いに対抗するのではなく、お互いと一緒に安全保障を築き上げる「多極的な体制」への移行を受け入れることが、破滅的な大戦を避ける唯一の道です。しかし、現在の西側の指導者層は「自国は善、敵は悪」という単純なイデオロギーに囚われて異論を許さず、理性的な議論の余地を失ったまま、自己実現的な予言に導かれるように大惨事へと突き進んでいると懸念が示されています。
大規模なエスカレーション:欧州はウクライナを利用して戦争を拡大か|グレン・ディーセン教授 - YouTube
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