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【海外記事より】トランプ大統領の中国訪問は、台湾問題などの曖昧さを残したまま終了し、その直後から米国の外交・軍事政策を巡る混乱が表面化しています。アメリカの元情報将校でコラムニストのフィリップ・ジラルディ氏による記事によると、トランプ氏の不在中にヘグセス国防長官が、北大西洋条約機構、いわゆるNATO加盟国との演習を予定していたポーランドへの米兵4000人の追加派遣を突如中止しました。これはイランとの戦争に対するNATOの非協力姿勢への報復とも見られており、ロシアとの緊張が続く東欧情勢に一石を投じています。トランプ政権はイラン戦の最中も、グリーンランドへの兵力増強や、燃料枯渇で揺れるキューバへの介入準備、さらにはベネズエラを51番目の州にするという議論など、極めて攻撃的な選択肢を崩していません。
しかし、最大の課題は混迷を極めるイラン戦争の行方です。トランプ氏は訪中を通じて中国に仲介や外交的な出口を期待したとみられますが、中国側は単に「戦争を終わらせるべきだ」と助言するにとどまり、米国に好都合な解決策は示されませんでした。それどころか、習近平国家主席は台湾へのいかなる介入も容認しない姿勢を明確にし、米国の覇権的な地位の低下を浮き彫りにしています。さらに、中東の同盟国であるサウジアラビアなどの湾岸諸国からは、米国の安全保障の傘が全く機能しなかったこと、そして米・イスラエルによって不必要な戦争に巻き込まれたことへの不満が噴出しており、戦争が地域全体に深刻な災厄をもたらしたとの認識が広がっています。
こうした中、かつて米国の軍事的優位や他国の政権交代を主導してきた米国内のネオコン、いわゆる新保守主義者の間からも、イラン戦争を「完全な敗北」や「屈辱」と呼ぶ声が上がり始めています。ネオコンの論客であるロバート・ケーガン氏は、ベトナムやアフガニスタンでの敗北とは異なり、今回のイランでの失敗は修復不可能であり、世界のパワーバランスに決定的な影響を与えると指摘しました。同様にマックス・ブート氏も、現在の休戦はイラン側に有利なものにすぎないと批判しています。
しかしジラルディ氏は、これらネオコンによるトランプ氏への批判は、平和的な撤退を促すためのものではなく、プライドを傷つけられたトランプ氏を挑発し、さらに過激な総力戦へと追い込むための巧妙な罠である可能性を指摘しています。実際に、他のネオコン団体は政権の体制刷新や戦力増強を公然と要求しており、親イスラエル派のロビー団体や富豪からの圧力も続いています。トランプ氏は経済悪化への懸念をよそに、イランの核保有を断固阻止するという姿勢を崩しておらず、最悪のシナリオとして、核兵器の使用を含むさらなる破滅的な選択に踏み切る危険性が排除できないと、記事は強い警戒感を示しています。
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