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2026-05-23

インフレと社会の分断

【海外動画より】米国の著名な投資家であり、リバタリアン(自由至上主義)の立場から独自の経済論を展開するエッセイストのダグ・ケイシー氏は、対談番組の中で現在の米国経済が直面している深刻な歪みと、社会の分断について極めて冷静かつ厳しい見通しを示しています。ケイシー氏は、株価などの金融市場が史上最高値圏にあって一見好調であるように見える一方で、実体経済における一般消費者の生活は極めて困窮しているという「二極化」の現状を指摘しています。

現在の米国では、クレジットカードの延滞率や学生ローンの不払い率が過去最高水準に達しており、消費者心理も著しく悪化しています。ケイシー氏は自身の体験として、ファストフードや一般的な飲食店での物価が、かつての記憶とは比較にならないほど高騰している事実を挙げ、政府が発表するインフレ指標は現実を正確に反映していないと批判しています。このように実体経済が疲弊しているにもかかわらず市場だけが沸き立っている状況は、歴史的に見ても持続不可能であり、過去のハイパーインフレ期のような過剰流動性による一時的な幻影にすぎないと分析されています。

さらに、この深刻な経済的格差は、単なる富の偏在にとどまらず、世代間や民族間の深刻な対立という社会的な分断を深める要因になっていると同氏は論じています。特に、資産を保有し株高の恩恵を受けてきた高齢の世代と、高騰する住宅価格や物価、債務の負担に苦しむ若い世代との間には、埋めがたい認識の乖離と怨嗟の感情が蓄積されています。経済的な現実が見えず、若者の努力不足を責めるような風潮が、社会の根底でニヒリズムや羨望を原動力とした暴力的、あるいは破壊的なエネルギーを育てつつあるというのが同氏の見方です。

ケイシー氏は、このような政府の過剰な債務と通貨増発に依存した経済モデルはすでに限界に達しており、いずれ市場の崩壊や年金制度の危機を契機として、社会が制御不能な混乱へと向かうリスクがあると警告しています。動画では、こうしたマクロ経済の構造的な欠陥が個人の倫理観や政治の不透明さと結びつき、長期的には米国の存立そのものを揺るがす深刻な臨界点へと確実に近づいているという懸念が語られています。

“This Ends Badly” – Doug Casey on America’s Breaking Point - YouTube

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