Europe No Longer Trusts America With Its Data - LewRockwell [LINK]
【海外記事より】エコノミスト、マーティン・アームストロング氏の論評によると、欧州連合(EU)は金融記録や司法ファイル、医療情報といった極めて機密性の高い政府データをマイクロソフトやアマゾン、グーグルなどの米IT大手に扱わせることを制限する議論を公に始めています。これは欧州と米国のテクノロジーセクターとの関係における重大な転換点であり、欧州が自国の重要な国家データを管理するインフラとして、もはや米国を信用していないことを実質的に認めた形です。
欧州の政府機関は長年、自国で構築するよりも安価で迅速かつ先進的であるという理由から、デジタルシステムの大部分を米国のクラウド企業に委ねてきました。しかし、2018年に米国で成立したクラウド法により、米当局はデータが海外のデータセンターにあっても米国企業に対してアクセス権の提供を強制できるようになりました。つまり、フランクフルトやパリのデータセンターにある欧州の政府データであっても米国の法的管轄権が及ぶ可能性があり、これが欧州のデジタル主権を脅かす要因となっています。現在、米企業は欧州のクラウド市場の約70%を支配していますが、地政学的環境の悪化に伴い、欧州は政策を通じてこの依存関係を逆転させようとしています。
データは金融システムや通信、ひいては政治的影響力を左右する強力な存在であり、各国政府はクラウドへの依存に危機感を募らせています。米企業側は米国の法から切り離した「欧州主権クラウド」の構築に向け、アマゾンがドイツを拠点に78億ユーロ以上の投資を発表するなど対応を急いでいますが、親会社が米国法人である限り構造的な分離だけでは不十分だとみる欧州の高官も少なくありません。世界経済は信頼が失われた対立するブロックへと断片化しつつあり、資本や資源、製造業だけでなく、デジタルインフラの支配権をもめぐる「テクノロジー・ナショナリズム」が始まっていると結んでいます。
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