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2026-05-14

欧州軍は実現するか

Spain wants an EU army: What would it mean? — RT World News [LINK]

【海外記事より】スペインが、米国との間に広がる亀裂を背景に、北大西洋条約機構(NATO)の枠組みに頼らない「欧州軍」の創設を改めて提唱し、欧州内で大きな議論を呼んでいます。スペインのホセ・マヌエル・アルバレス外相はメディアの取材に対し、毎朝米国の動向を気にかけて目覚めるような状況は市民にふさわしくないと述べ、欧州の主権と独立を確保すべき時が来たと強調しました。スペインのペドロ・サンチェス首相も、10年後ではなく「今すぐ」真の欧州軍が必要であるとの見解を示し、必要な資源を投入する構えを見せています。

欧州軍の構想は冷戦初期から存在してきましたが、主権の喪失を恐れる各国の思惑により実現には至りませんでした。しかし、近年のリビア介入での混乱やイラン情勢を巡る米国との深刻な対立、さらにはトランプ大統領による関税や軍事的脅威を用いた圧力を受けて、戦略的自律を求める声が再燃しています。フランスのマクロン大統領は長年この構想を推進しており、欧州は米国や中国の「家臣」になってはならないと主張しています。イタリアのタヤーニ外相も、効果的な欧州外交を展開するためには軍隊が必要であると述べています。

一方で、この構想には強い慎重論も根強く残っています。欧州連合(EU)の外交安全保障専門家の中には、NATOが存在する中で別の軍隊を作ることは極めて危険であり、実務的な検討が不足していると批判する声もあります。GDPの4.7%を国防費に投じているポーランドのシコルスキ外相も、国家間の軍隊統合は非現実的であると一蹴しました。また、ドイツのメルツ首相は自国の軍備強化には意欲的ですが、EU全体の軍隊創設には法的な障壁があるとして懐疑的です。米国への依存が薄れることを恐れるバルト三国も、NATOは代替不可能であるという立場を崩していません。

欧州軍の是非については意見が分かれていますが、形式がどうあれ、欧州全体が記録的な軍拡へと突き進んでいる事実は共通しています。EUは経済停滞の中にあっても、2030年に向けた再軍備計画に8,000億ユーロ(約9,360億ドル)以上の防衛投資を動員することを決定しました。2025年の欧州全体の軍事支出は前年比14%増を記録しており、冷戦以降で最も急速な軍備増強が進んでいます。ロシア側はこの動きについて、自国を敵に仕立て上げることで内部の危機から目を逸らそうとしていると批判していますが、欧州諸国が自立した防衛体制を模索する流れは、もはや止まらない局面を迎えています。

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