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2026-05-13

歴史の転換、ドルから金へ

De-Dollarization: Has the End of History Ended? [LINK]

【海外記事より】米国の金融アナリスト、マイク・マハレイ氏によれば、世界の通貨の歴史が根本的な転換期を迎えています。ドイツ銀行経済研究所の報告書を引用し、マハレイ氏は「歴史の終わり」が終わりを告げ、ドルが主導した一極集中型の国際秩序が崩壊しつつあると指摘しています。かつてソ連崩壊後、米国は圧倒的な軍事・経済力を背景に唯一の覇権国家となり、世界中の中央銀行は金(ゴールド)を売却してドルを蓄積してきました。しかし近年の「脱ドル化」の動きにより、その潮流は明確に逆転しています。

この変化を裏付けるデータとして、世界の公的準備資産に占めるドルの割合が、かつての約60%から現在は約40%にまで急落していることが挙げられます。対照的に、金の割合はこの4年間で約30%へと倍増しました。一部の懐疑派はこの上昇を価格高騰によるものだと見ていますが、実際には新興国の中央銀行による積極的な買い入れが価格を押し上げる原動力となっています。特に2008年以降、新興国の中央銀行は莫大な量の金を購入しており、米国によるロシアへの金融制裁やドルの「武器化」が、この動きをさらに加速させる決定打となりました。

脱ドル化の背景には、いくつかの構造的な変化があります。米国が自由貿易から後退し、伝統的な同盟関係を弱めていること、また国内のインフレ制御に苦慮し、巨大な財政赤字を抱えていることへの不信感です。新興国はもはや米国の外交政策に翻弄されることを望んでおらず、エネルギーや国防の面で戦略的な自律性を追求し始めています。ドイツ銀行の予測では、もし新興国が準備資産の40%を金で保有することを目指せば、金の価格は今後5年間で1オンスあたり8,000ドルに達する可能性すらあるといいます。

ドルの需要減退は、米国経済にとって深刻な打撃を意味します。米国が巨額の予算赤字を垂れ流し、借金を続けられるのは、ドルが基軸通貨として世界中で必要とされているからです。もし世界がドルを必要としなくなれば、市場にドルが溢れてその価値は暴落し、米国内で激しい物価上昇を引き起こす恐れがあります。マハレイ氏は、長期的に見れば、金が再び国際通貨システムの中心に返り咲き、ドルに依存しない新たな秩序が構築される可能性があると警鐘を鳴らしています。

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