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2026-05-07

原油高、米経済を直撃

The US will suffer more from oil shock than China, Russia, or EU | Responsible Statecraft [LINK]

【海外記事より】米トランプ政権は、米国の膨大な石油生産量がイランによるホルムズ海峡封鎖の衝撃から自国を保護すると主張していますが、国際政治専門家のローズマリー・ケラニック氏はこれを「誤解」であると断じています。ケラニック氏は、石油市場がグローバルに統合された「巨大な浴槽」のようなものであると説明します。どこか一つの蛇口(供給源)が閉じられれば浴槽全体の水位が下がり、産油国であるかどうかにかかわらず、すべての消費国の価格が上昇するからです。

実際に、トランプ大統領が誇示していた米軍用タンカーの海外派遣が、皮肉にも国内の石油供給をアジアなどの高価格帯市場へ流出させる経路となっています。米エネルギー情報局(EIA)のデータによれば、4月下旬には米国内の在庫が620万バレルも急減しており、ガソリン価格は戦争開始前の2月の3.03ドルから、4月には4.24ドルへと跳ね上がりました。ホルムズ海峡の封鎖によって失われた供給の穴は、時間差を伴って米国経済を直撃しようとしています。

驚くべき事実は、米国が中国、ロシア、欧州連合(EU)と比較しても、石油ショックの影響を最も深刻に受けるという点です。その理由は、米国経済の「石油集約度」の高さにあります。米国は1単位のGDPを生み出すために、EUの2倍、中国の1.4倍、そして産油国であるロシアよりも20%多く石油を消費しています。これは、米国が根強い自動車文化を持ち、公共交通機関や電気自動車(EV)への移行において他国に大きく遅れをとっているためです。

対照的に中国は、戦略的理由からEVや電動鉄道の普及を推進し、石油市場の価格変動から自国の輸送システムを切り離すことに成功しつつあります。米国が長期的にこの脆弱性を克服するには、中国の戦略に倣って石油依存からの脱却を図るしかありません。しかし、短期的にはホルムズ海峡を再開させるためにイランと交渉する以外に道はなく、事態が悪化してトランプ大統領の交渉力が低下する前に、一刻も早い決断が求められていると記事は結んでいます。

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