The Lesson of Gaddafi - Antiwar.com [LINK]
【海外記事より】米国の投資家ジェフリー・ワーニック氏は、リビアの元指導者カダフィ大佐の辿った運命が、世界の地政学にどのような決定的な教訓を与えたかを論じています。かつての米国人は、カダフィを単なる独裁者やテロの支援者としか教えられてきませんでしたが、彼の統治下のリビアはアフリカで最高水準の一人当たり所得を誇り、教育や医療、住居が権利として保障された、大陸で最も繁栄した国の一つでした。カダフィはさらに、金に裏打ちされたアフリカ共通通貨を創設し、欧米の金融システムや米ドルへの依存から脱却するという、アフリカの経済的自立を目指す壮大なビジョンを持っていました。
しかし、2003年にカダフィは大きな決断を下します。イラク戦争を目の当たりにし、米国との対立を避けるために大量破壊兵器の放棄と核施設の開放、テロとの戦争への協力に応じたのです。当時のブッシュ政権はこれを歓迎し、リビアは「国際社会への復帰」を果たしました。カダフィは武装を解除し、米国を信頼したのです。ところがその8年後、NATOによる軍事介入が行われました。表向きの理由は「文民の保護」でしたが、後の英国議会の調査では、人道危機の数字は誇張されていたことが判明しています。また、ヒラリー・クリントン氏の流出したメールからは、介入の真の目的がリビアの石油への優先的アクセスや、米ドルを脅かす共通通貨構想の阻止にあったことが示唆されています。
カダフィは最終的に無残な死を遂げ、ヒラリー氏はその死を笑いながら称賛しました。この出来事は、世界中の国々に「米国との約束に従い武装を解除しても、身の安全は保障されない」という強烈なメッセージとして伝わりました。イランや北朝鮮がそれを見て何を考えたかは想像に難くありません。2015年のイラン核合意も、イラン側が合意を遵守していたにもかかわらず、米国の政権交代によって一方的に破棄されました。こうした行動の積み重ねが、現在のイランとの紛争の火種となっているのです。
現在のリビアは、かつての繁栄を失い、複数の勢力が対立し、奴隷市場さえ存在する崩壊国家へと変わり果ててしまいました。著者は、カダフィやイランを擁護するのではなく、米国の外交政策が招いた「信頼性の欠如」という現実を直視すべきだと訴えています。法の支配に基づく共和国として誕生したはずの米国が、自らの都合で約束を反故にし続ける姿は、世界に対して「体制転換を免れる唯一の手段は核武装することだ」という極めて危険な教訓を与えてしまいました。カダフィが死の間際に学んだこの教訓こそが、今日の不安定な国際情勢の根源にあるとこの記事は結んでいます。
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