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2026-05-03

消えた建国時の共和国

We Are Living in the Fourth American Republic | Mises Institute [LINK]

【海外記事より】アメリカの保守層の中には、建国の父たちが作り上げた憲法や共和国が今もなお存続していると信じ、その自由を守らなければならないと主張する人々がいます。しかし、現実に目を向ければ、18世紀後半に誕生した当初の共和国はすでに過去の遺物であり、現在の憲法秩序は少なくとも100年以上前に消失していることがわかります。多くの政治家は1787年制定の憲法に対して忠誠を誓いますが、それは一種の欺瞞に過ぎません。実際には、連邦裁判所の判事たちが解釈した内容こそが憲法となっており、1801年にジェファーソンが大統領に就任した当時の憲法のあり方とは、もはや何の関係もなくなっているのが実情です。

こうした革命的な変化は、体制の表面的な形式を変えることなく、内部から進行してきました。かつての思想家ガレット・ガレットは、多くの国民が「これから革命が起きる」と警戒している間に、実はすでに革命は終わっていたのだと指摘しました。かつて国民に支えられ、国民によって統制されていた政府は、今や国民を支援することで国民を支配する存在へと変貌しています。特に行政権限の肥大化は著しく、大統領が立法に深く関与し、行政法を通じて司法制度さえも取り込む巨大な行政国家が築かれました。政府が一度国民の購買力を保証する役割を担えば、人々は政府に依存するようになり、この変化はもはや不可逆的なものとなっています。

アメリカの歴史を正直に評価するならば、フランスのように複数の共和国を経てきたと考えるのが妥当でしょう。最初の共和国は独立から憲法批准までの分権的な体制でしたが、その後、中央集権を求める勢力によって第2の共和国へと移行しました。さらに南北戦争を経て、中央政府が圧倒的な権力を握り、各州が離脱できない体制へと変わる第2の革命が起きました。その後、20世紀初頭の進歩主義時代には、中央銀行の設立や所得税の導入により、連邦政府が国民を直接監視し徴税する仕組みが整いました。そして1937年以降、ルーズベルト政権のニューディール政策が司法に容認されたことで、現在の第4の共和国が完成したのです。

このように、かつてのチェック・アンド・バランスや州の主権といった概念は遠い昔に一掃されています。現在のアメリカは、巨大な連邦行政国家が自らの権限を自ら定義する体制にあります。建国の父たちが作った共和国を守ろうという言葉は、もはや想像の世界の話でしかありません。憲法という形式や選挙、最高裁判所といった名前は残されていますが、その中身は自由主義とは程遠い、新しい形態の全体主義へと変質しています。民主主義や自由という神聖なスローガンは唱えられ続けていますが、その実態はエリート層や操作された世論によって動かされているのが、2026年現在のアメリカの姿であると、この記事の著者は分析しています。

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