Prof. John Mearsheimer : How Trump Lost His War - YouTube [LINK]
【海外動画より】国際政治学者のジョン・ミアシャイマー教授が、トランプ政権が自ら選んだはずの対イラン戦争でいかに敗北し、世界規模の危機を招いているかを分析する動画を紹介します。まず、ミアシャイマー教授は、ロシアのプーチン大統領がイランの外相を異例の厚遇で迎えたことに注目しています。これは、アメリカがロシアやイランを追い詰めた結果、両国がかつてないほど緊密な同盟関係を築いたことを象徴しています。現在、ロシアはイランに対して衛星データやドローン・ミサイル用のチップを提供しており、イランの軍事力を大幅に向上させています。教授は、ロシアとイランがアメリカを劣勢に追い込んでいる現状に自信を深めており、特に中東とウクライナの両面でアメリカが苦境に立たされていると指摘しています。
トランプ政権の戦略的失敗について、教授は「イスラエルに騙された」と鋭く批判しています。イスラエルのネタニヤフ首相らは、空爆による電撃的な攻撃でイラン政権を崩壊させ、親米政権を樹立できるとトランプ氏を説得しました。しかし、歴史的に空爆だけで政権交代を成功させた例はなく、この戦略は最初から失敗が約束されていたといいます。トランプ氏の主要なアドバイザーたちもこの無謀さを警告していましたが、同氏はイスラエルの言い分を優先させました。その結果、アメリカは高価な精密兵器を大量に浪費し、在庫が枯渇するという極めて危険な状況に陥っています。これは本来、中国を抑止するために温存すべき資源であり、戦略的な優先順位が完全に崩壊していることを意味します。
経済面では、イランがホルムズ海峡の制裁を強化し、海上封鎖を続けていることが世界経済に多大な苦痛を与えています。イラン側は時間を味方につけており、経済的な圧力がアメリカを交渉のテーブルに引きずり出すのを待っています。一方で、イランは核開発の権利を放棄せず、まず停戦と安全保障を求めるという強硬な3段階プランを提示しています。教授は、アメリカ国内のイスラエル・ロビーの力が強すぎるため、トランプ氏がイランと実効性のある和平合意を結ぶことは極めて困難であると分析します。イスラエルがイランの核保有を容認することはないため、この対立は出口のない迷路に入り込んでいます。
最後に、教授は今後の見通しについて極めて悲観的な見解を示しています。中東だけでなく、ウクライナ情勢もロシアの優位が進み、東アジアでも中国という強大なライバルと対峙しています。特に懸念されるのは、追い詰められた国家が核兵器の使用という過激な手段を検討する可能性です。ロシアのエリート層が戦争を終わらせるために西側へのデモンストレーションとして核使用を議論している現状や、イスラエルがイランに対して核を使用するリスクは無視できないといいます。私たちは今、幸福な結末が見えない複数の紛争が同時進行する「絶望的な未来」に直面しており、冷静な現状認識が不可欠であると教授は締めくくっています。
0 件のコメント:
コメントを投稿