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2026-05-05

金の国内移送急ぐ

India Continues to Bring Its Gold Home [LINK]

【海外記事より】アメリカのコラムニストであるマイク・マハレイ氏による、インドが進める「ゴールドの国内回帰」に関する分析をご紹介します。近年、インド準備銀行は海外に保管していた金準備を自国へ移送する動きを加速させています。2024年春にはイギリスの保管庫から100トンの金を国内に戻し、さらにその後半年間で104トンを移送しました。最新のデータによれば、インドが保有する880.52トンの金準備のうち、約77%にあたる680トンがすでに国内で保管されています。2023年3月の時点では国内保管の割合は約37%に過ぎませんでしたが、短期間でその比率が劇的に高まったことになります。かつてはロンドンなどの海外で保管することが一般的でしたが、現在は自国の資産を安全な場所に置いておくことが、中央銀行にとっての共通認識となりつつあるようです。

こうした動きの背景には、アメリカによるドルの「武器化」に対する警戒感があります。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて西側諸国が実施したロシアへの経済制裁や資産凍結、さらにはアフガニスタンの外貨準備の凍結といった出来事が、各国の中央銀行の考え方を大きく変えました。主要7カ国が主権資産へのアクセスを制限したことで、預けている資産が他国にコントロールされるリスクが浮き彫りになったのです。インドは2017年から継続的に金を購入しており、その保有量を270トン以上増やしています。インドのメディアによれば、これはアメリカの財務省証券への依存を減らし、外貨準備を多様化させる「脱ドル化」の一環であると指摘されています。為替市場の変動やアメリカの高金利といった要因も、金への投資を後押ししているようです。

この傾向はインドに限ったことではありません。ワールド・ゴールド・カウンシルの調査によると、多くの国の中央銀行が制裁リスクを懸念しており、金の国内保管を計画する銀行の割合は2020年の50%から、現在は68%にまで上昇しています。ドイツやイタリアでも金の回収を求める声が上がっており、ポーランドやハンガリーなどはすでに大規模な国内回帰を実施しています。こうした流れは、第三者に資産を預けることに伴うリスクを排除し、物理的な現物資産を自国で直接管理することの重要性を再認識させるものです。投資家が金を保管する際にも、盗難や詐欺のリスクを考慮した上で、信頼できる保管先を選ぶことが重要になります。マハレイ氏は、資産を銀行や政治の影響から切り離し、保険で保護された安全な施設で個別に管理することの利点を挙げ、中央銀行と同様の慎重な姿勢を求めています。

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