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2026-05-13

米中露の力学変動

Are US and Iran sliding back into war? What we know so far — RT World News [LINK]

【海外記事より】ロシアに拠点を置くシンクタンク、ヴァルダイ・クラブのティモフェイ・ボルダチェフ氏によれば、アメリカとイスラエルによる2月のイラン攻撃と、その後の目的達成の失敗は、主要国の戦略に大きな変化をもたらしました。中東は長年、不安定な地域とされてきましたが、かつての紛争は国際システムの根幹を脅かすほどではないと見なされてきました。しかし、今回の事態はその前提を覆しました。イランによるホルムズ海峡の通航妨害や、湾岸地域の米軍施設への反撃は、世界のエネルギー供給を混乱させ、経済的な相互依存がいかに脆いものであるかを白日の下に晒したのです。

政治的な影響も重大です。これまでアメリカは圧倒的な軍事力でいかなる地域国家も屈服させられると考えられてきました。今年初めのベネズエラ政権転覆がその印象を強めていたため、イランも早期に崩壊すると予測されていましたが、現実は異なりました。相次ぐ空爆や指導部への打撃にもかかわらず、イランの国家体制は維持され、大規模な蜂起も起きませんでした。これはイランの勝利を意味するものではありませんが、アメリカの軍事的な優位性が自動的に勝利をもたらすという古い常識が、もはや説得力を失ったことを示しています。

アメリカにとって今回の戦いは自国の存亡に関わるものではなく、あくまで選択された戦争でした。イランがアメリカに実存的な脅威を与えていなかった以上、米政府が極端な軍事的選択を避けたのは、自らが冒せるリスクの限界を理解しているためでしょう。ワシントンの政治家たちは長年、自国の圧倒的な支配力に基づいて世界を見てきましたが、今回のエピソードは、自らの野心と能力が一致しているかを再考させる機会となるはずです。

一方で中国は、エネルギー供給や貿易の拠点を中東に依存しているため、この紛争で自国の脆弱性に直面しました。これまでアメリカと経済的な交渉を重視してきた北京ですが、今回の攻撃を国際法違反と見る向きもあり、今後は戦略的な自給自足の検討を加速させる可能性があります。また、ロシアは資源価格の上昇などで短期的には利益を得ましたが、中東が完全な混沌に陥ることは望んでいません。この危機は単なる局地的な戦争ではなく、軍事力の限界や国際システムの構造変化について、主要国が現実的な対話を行う機会を生み出そうとしています。

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