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2026-05-09

米中対立、舞台は深海へ

Latest US-China rivalry combines undersea dominance with a race to riches | South China Morning Post [LINK]

【海外記事より】米中対立の最前線は今、静かな深海へと移っています。トランプ大統領の訪中を目前に控えた現在、両国は核潜水艦による軍事的な主導権争いと、海底に眠る希少資源の争奪戦を激化させています。これまで米海軍が圧倒してきた「水中ドメイン」において、中国は急速に技術差を縮めており、海底を大国間競争の「新たなフロンティア」と位置づけています。米議会の諮問委員会は、中国人民解放軍の潜水艦近代化と深海資源開発が戦略的に統合されていることに強い警戒感を示しています。

海底資源をめぐる「ゴールドラッシュ」も加速しています。トランプ大統領は昨年、国連海洋法条約の枠組みを事実上バイパスし、国際水域での商業採掘を加速させる大統領令に署名しました。これは、中国が支配するレアアース供給網への依存を断ち切るための措置です。米国は日本などの同盟国と連携し、独自の採掘基準を確立することで中国の交渉力を削ごうとしています。実際に日本でも、深海掘削船「ちきゅう」が南鳥島沖でレアアース泥の抽出に成功するなど、具体的な成果が出始めています。しかし、中国側も中・下流の加工・精製工程における独占的地位を背景に、容易には供給網の主導権を渡さない構えです。

海底採掘技術は、そのまま軍事転用が可能な「デュアルユース(軍民両用)」の性質を持っています。深海でのロボット操作や海底マッピングの技術は、そのまま潜水艦戦の能力向上に直結します。米海軍は冷戦時代の監視システム(IUSS)を刷新し、中国の潜水艦が港を出た瞬間から追跡できる体制を整えようとしています。これに対し、中国側は米国の「一方的な透明性」の確保、つまり自軍の動きが筒抜けになることを深く懸念しています。また、米国は水中ドローン「メデューサ」などの無人兵器を大量投入し、西太平洋を「監視の目」で埋め尽くす戦略を採っています。

こうした深海の覇権争いは、台湾情勢とも密接に関わっています。米国は日本、韓国、フィリピンといった同盟国を結ぶ「第一列島線」を、中国艦隊を太平洋に出さないための「海の壁」として強化しています。無人艇やスマート機雷によって中国側の軍事行動のコストを跳ね上げ、武力による現状変更を思いとどまらせる「拒否的抑止」が戦略の核心です。今月14日のトランプ・習近平会談では、この海底での一触即発の競争が主要な議題になると見られており、軍事と経済が絡み合う深海の対立は、21世紀の米中関係を左右する決定的な要因となっています。

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