Russia Faces Five Geostrategic Challenges As The Special Operation Enters Its Fifth Year - LewRockwell [LINK]
【海外記事紹介】ロシアによるウクライナでの「特別軍事作戦」が5年目に突入する中、ロシアは自国の主権と安全を維持するために、極めて困難な5つの地政学的課題に直面しています。この記事では、NATOの後援を受けるウクライナとの紛争が長期化する一方で、ロシアを取り巻く包囲網が多方面で強化されている現状を鋭く分析しています。
第一の課題は、ロシアの南側境界におけるNATOの影響力拡大です。アルメニア南部を通過する「TRIPP」と呼ばれる国際物流ルートが、NATOの中央アジアへ至る軍事物流回廊としての機能を持ち始めています。トルコとアゼルバイジャンが主導するこの動きは、カスピ海を越えてカザフスタンなどの周辺国を刺激し、ロシアの地域安全保障を根底から揺るがす恐れがあります。
第二に、ポーランドの「大国化」が挙げられます。ポーランドは現在、EU最大規模の軍隊を保有し、ロシア封じ込めの中心的な役割を担おうとしています。2025年9月以降、ポーランドは米国の国家安全保障戦略における要衝となり、歴史的な宿敵であるロシアに対抗する姿勢を鮮明にしています。第三の課題として、ドイツを中心としたEU全体の空前の軍事化が進んでおり、8,000億ユーロ規模の「欧州再軍備計画」や、軍隊の移動を円滑にする「軍事シェンゲン」の構築が、ロシア国境付近での圧力を高めています。
第四の懸念は、伝統的な友好国であるインドの戦略的な「変節」です。インドは米国との貿易協定を経て、ロシア産原油の輸入削減や軍事技術協力の見直しを示唆するなど、米国寄りの姿勢を強めています。これはロシアの財政収入に数十億ドル規模の打撃を与えるだけでなく、アジアの地政学バランスを塗り替える可能性があります。
そして第五に、核拡散の危機です。新戦略兵器削減条約(新START)の失効を受け、ポーランドが核保有の意向を示し、トルコもそれに続く動きを見せています。歴史的ライバルである両国が核武装することは、ロシアにとって生存を脅かす最大の脅威となります。
ロシアはこれらの課題に対処するため、米国との和平交渉を模索しつつ、外交や軍事、インテリジェンスを総動員して主権を守る構えです。しかし、譲歩できない一線も多く、5年目を迎えたこの紛争は、単なる二国間抗争を超えた「世界秩序の再編」を伴う極めて危険な局面にあると言わざるを得ません。
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