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2026-02-28

米株に迫るリスク

The roof and beams are creaking - Pretiorates’s Thoughts [LINK]

【海外記事紹介】金融分析サイト「プレティオレーツ」が最新レポートで、一見堅調に見える米国株式市場の内部崩壊が始まっていると警鐘を鳴らしています。レポートによれば、現在の米国市場は「内側から腐り始めたリンゴ」のような状態にあります。表面上の株価指数は維持されているように見えますが、その実態を詳細に分析すると、かつての主役であった「マグニフィセント・セブン」などの巨大IT株やソフトウェア株から、静かに、しかし着実に資金が流出していることがわかります。特にソフトウェア株指数は、2025年末からすでに30%以上も下落しており、安値拾いをするには時期尚早だと警告しています。

市場を揺るがす大きな要因の一つが、アメリカ最高裁による輸入関税の違法判決です。トランプ政権は1974年通商法122条を発動し、議会の承認なしに150日間限定で関税を維持する代替策を講じましたが、これはあくまで一時しのぎに過ぎません。市場はこれまで「関税によって貿易赤字が減り、国債発行が抑えられる」というシナリオを織り込んで安心しきっていたため、この法的な不確実性は投資家の心理を著しく悪化させています。さらに、最新の経済データも強気派に「酸素」を供給する内容ではなく、市場全体が息切れを起こし始めているのが現状です。

さらに深刻なのが地政学リスクです。レポートは、中東のイラン情勢が極めて危険な段階にあると指摘しています。ホルムズ海峡は世界の石油供給の約20%、さらにはLNG(液化天然ガス)市場の約20%が通過する急所です。米国が中東地域で軍事力を増強する中、イランの背後にはロシアや中国の影があり、既存の防御システムでは防ぎきれない超音速ミサイルの脅威も無視できません。それにもかかわらず、石油市場がまだこのリスクを価格に反映していないことは驚きであり、軍事的緊張が高まれば、海峡が物理的に封鎖されずとも、船主が通航を拒否することでエネルギー供給が止まる恐れがあります。

すでに金や銀などの貴金属市場は、これらのリスクを敏感に察知して価格上昇という形で反応し始めています。一方で、楽観視を続けてきた株式市場や石油市場にも、いよいよ調整の波が押し寄せようとしています。建物全体が崩壊し始める前に、外から静観する準備ができているか。レポートは、投資家に対して今まさに「最初のドミノ」が倒れようとしている現実に目を向けるよう促しています。

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