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2026-03-02

FRBは金を買えるか?

Could — and Should — the Fed Own Gold? | Mises Institute [LINK]

【海外記事紹介】1971年、ニクソン大統領によるドルと金の交換停止という歴史的な債務不履行以来、世界の通貨システムは純粋な「紙」の仕組みへと移行しました。それから半世紀以上が経過した現在、ドルの対金価値は99%以上下落しています。かつて1オンス35ドルだった金価格は、2026年現在では約5,000ドルに達し、ドルの購買力は140分の1にまで低下した計算になります。2025年だけでもドルの価値は金に対して約40%下落しており、この傾向は資産として金を持つ世界の多くの中央銀行に巨額の利益をもたらしています。例えばスイス国立銀行は、2025年の金保有による利益が360億スイスフラン(約460億ドル)に達したと報告しています。欧州中央銀行、ドイツ連邦銀行、日本銀行、中国人民銀行なども、金の価格上昇による恩恵を享受しています。

しかし驚くべきことに、世界最大の経済大国アメリカを支える連邦準備理事会(FRB)は、金による利益を1ペニーも上げていません。なぜなら、FRBの公式サイトが明言している通り、FRBは金を1オンスも所有していないからです。本来、FRB設立時の法律では、発行する紙幣の40%、預金債務の30%を金で裏付けることが義務付けられていました。しかし、大恐慌時代の1934年に成立した「金準備法」によって、議会はFRBからすべての金を没収しました。その代わりにFRBが受け取ったのは「金証書」という紙の債権でしたが、これは所有権を証明するものではなく、金が取り上げられたことを証明するだけの代物です。

では、現在のFRBが自らの意思で金を購入し、保有することは可能なのでしょうか。FRBはこの問いに対して沈黙を守っていますが、法的には可能だと考えられます。一部では1934年の法律が妨げになっているとの指摘もありますが、その関連規定は50年以上前の1974年に撤廃されています。当時の公法では、1975年以降「いかなる者も金の購入や保有、売買を禁止されることはない」と定められており、この「いかなる者」には当然ながらFRBも含まれます。さらに現行の連邦準備法でも、FRBは国内外で金貨や地金を取引する権限を保持しています。他国の中央銀行が金保有を戦略的に活用する中で、FRBも法的に金を買えるのか、そして買うべきなのか。アメリカ議会はこの問いに対する明確な回答をFRBに求めるべき時期に来ています。

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