The End to Deceptive Trumpian Diplomacy - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]
【海外記事紹介】アメリカとイランの外交交渉は、調停者たちの楽観的な喧騒とは裏腹に、決定的な行き詰まりを露呈させる結果となりました。元外交官のアラスター・クルーク氏は、アメリカが提示した要求が、そもそも外交的解決を促すためではなく、交渉を妨害するために策定されたものだったと鋭く指摘しています。
アメリカ側の要求は、フォルドゥ、ナタンズ、イスファハンの核関連施設の完全解体、濃縮ウランの全量引き渡し、そして恒久的な濃縮ゼロの受け入れという、イランにとっては降伏に近い過酷な内容でした。これに対しイラン側は、民生用ウラン濃縮の権利を主張し、ウランの国外移送や無期限の制限を拒否しました。イランのアラグチ外相は交渉後、「これまでで最も充実した会談だった」と述べて外交努力を強調しましたが、クルーク氏によれば、アメリカ側の攻撃決定は、交渉の行方とは無関係に、すでに2025年12月のマー・ア・ラゴでのトランプ・ネタニヤフ会談で下されていたといいます。
トランプ大統領にとって、この紛争は戦略的な計算以上に、自身の「強さ」と歴史的な「功績」を誇示するための心理戦の側面が強まっています。国内向けには「イランの弾道ミサイルからアメリカを守る」という大義名分を掲げていますが、実際にはイスラエルの覇権を盤石にすることが主眼であり、米国民の反発を避けるためにイスラエルに先制攻撃をさせるという筋書きさえ用意されていました。トランプ大統領は数日間の短期間で終わる「血まみれの戦争」の後に、自ら「平和の使者」として勝利を宣言する青写真を描いていたようですが、現実はその思惑を大きく超えています。
イランは攻撃を受ければ全域で総力戦を展開すると警告しており、事実、開戦初日からペルシャ湾各地の米軍基地は火の海となりました。主要な石油会社はホルムズ海峡の通航を見合わせ、中東全域を巻き込む長期戦の様相を呈しています。クルーク氏は、トランプ大統領が自ら招いたこの「パンドラの箱」によって、自身の政権だけでなく、ドル覇権や世界の地政学的秩序そのものを沈没させかねない危険な賭けに出ていると警鐘を鳴らしています。
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