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2026-03-08

ロスバードの国際関係論

Rothbard’s Theory of International Relations and the State | Mises Institute [LINK]

【海外記事紹介】リバタリアニズムの思想家マレー・ロスバードが提唱した、国際関係と国家の本質に関する理論をまとめた論評を紹介します。ロスバードは国家による戦争や帝国主義に一貫して反対したことで知られますが、この記事はその「道徳的な主張」だけでなく、国際社会がいかなる構造で動いているかという「客観的な分析(実証的理論)」に焦点を当てています。

ロスバードの国際関係論は、主に以下の4つの柱で構成されています。

第一に、国際システムは「アナーキー(無政府状態)」であるという点です。世界全体を統治する単一の政府は存在せず、それぞれが暴力の独占権を持つ複数の国家が並立しています。国家の本質が「強制」にある以上、このシステムには常に暴力の可能性が内包されています。

第二に、国家は国民を代表するものではなく、少数の「支配エリート(オリガルヒ)」によってコントロールされているという事実です。ロスバードは、民主主義か独裁かに関わらず、国家は常に寄生的なエリートによって運営されていると断言します。民主主義国家における唯一の違いは、国民の承認を取り付けるために、より高度で集中的な「プロパガンダ」が必要とされる点にあります。

第三に、国家の最優先事項は「自己保存」です。支配エリートにとって国家権力の喪失は富と地位の喪失を意味するため、彼らは何よりもシステムの維持を優先します。戦時中、国家は「国民を守るため」という口実で人々を動員しますが、ロスバードに言わせれば、それは国家が「自分自身を守るため」に国民を利用しているに過ぎません。

第四に、戦争は「国内政策の道具」として利用されます。戦争は国家が国内の警察権力を強化し、中央集権的な計画経済を推し進める絶好の機会(「進歩主義の成就」)となります。特に、相手が弱小国でリスクが低い場合、国家は自らの権威を高めるために好んで紛争を利用します。

ロスバードによれば、これが国際社会の「ありのままの姿」です。この記事は、平和と人権を追求するためには、こうした国家の本質を見抜き、徴兵制や軍拡、警察国家化といった国家の戦争遂行能力を高めるあらゆる要素に、一貫して反対し続ける必要があると結論づけています。

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