With His "Unconditional Surrender" Goal, Trump Signals a Long War | Mises Institute [LINK]
【海外記事紹介】アメリカのドナルド・トランプ大統領がSNS上で、現在進行中のイランとの紛争における最終目標は「無条件降伏」であると表明しました。トランプ氏は、イラン側とのいかなる妥協も否定し、米国が容認できる指導者を選出する権利を持つと主張しています。しかし、この記事は、この「無条件降伏」という要求こそが、紛争を不必要に長期化させ、双方に甚大な犠牲を強いる危険なシグナルであると分析しています。
歴史的に見ても、無条件降伏の要求は相手側の抵抗心を煽り、戦争を長引かせる傾向があります。国家の解体や占領、制裁を一方的に突きつける条件を、まともな政府が受け入れることは稀だからです。国際政治学者のジョン・ミアシャイマー氏は、イランは決して弱小国ではなく、地形的にも防衛に有利であるため、米国やイスラエルがこの戦争で勝利することは「ほぼ不可能」であると指摘しています。また、米国の攻撃によって穏健派の指導者が失われ、より過激な指導層が台頭している現状では、米国に従順な政権を作るという目標は極めて困難です。ミアシャイマー氏は「イラン側は生き残るだけで勝利となる」と述べ、トランプ氏の戦略が泥沼の長期戦を招く可能性を警告しています。
アメリカにおける無条件降伏への執着は、第二次世界大戦の成功体験に端を発していますが、実際には極めて異例なケースです。歴史家リデル・ハートは、この方針がドイツ国民の結束を強め、結果として米軍の犠牲者を増やしたと批判しました。また、日本との終戦においても、実際には天皇制の維持という条件を米国が事実上受け入れる形で決着しており、完全な無条件降伏は現実には稀です。
本来、国際紛争の多くは双方の妥協による合意で終結するものです。軍事専門家の間でも「あらゆる降伏には条件が伴うものだ」という認識が一般的です。記事は、過去にバイデン政権がロシアに対して掲げた政権交代の要求が、核戦争のリスクや長期戦の懸念から立ち消えになった例を引き合いに出し、トランプ政権もこの「無条件降伏」という非現実的な目標を速やかに放棄し、理性的かつ交渉による解決を模索すべきであると結論づけています。
0 件のコメント:
コメントを投稿