Operation Ajax (1953): The CIA’s Template—and Warnings for Today | Mises Institute [LINK]
【海外記事紹介】アメリカによるイランへの直接的な軍事行動と政権交代の動きが強まる中、1953年にCIA(米中央情報局)が主導した伝説的な政権転覆工作「アジャックス作戦」の歴史的教訓を振り返る論評が発表されました。この記事は、72年前の「過去の出来事」がいかに現在の泥沼化した米イラン関係を規定し、負の連鎖を生んできたかを鋭く分析しています。
1953年、イランの民主的に選ばれたモサデク首相が石油の国有化を断行した際、英国とCIAは秘密裏にクーデターを仕掛け、彼を失脚させました。代わって実権を握ったパーレビ国王(シャー)は、米国から多額の援助を受ける一方で、秘密警察による強権的な弾圧体制を敷きました。この記事は、この歴史的介入が中東全体の独裁者たちに「西側や石油利権に友好的でありさえすれば、無限の抑圧も許容される」という誤った教訓を与え、地域の民主化を阻害したと指摘しています。
1979年のイラン革命は、この25年間にわたる抑圧と外国支配への反動として爆発しました。当時の革命勢力が米大使館を占拠し、444日間に及ぶ人質事件を引き起こした背景には、「再び1953年のようなクーデターが起き、国王が復権させられるのではないか」という根深い恐怖がありました。この事件によって米イランの外交関係は崩壊し、その後のイラン・イラク戦争における米国のイラク支援や、イスラム主義の過激化を招く一因となりました。
記事はさらに、ロバート・ペイプ教授の研究を引用し、現代の自爆テロの本質的な原因は「宗教的狂信」ではなく「外国軍による占領への抵抗」であると述べています。1953年の秘密工作から1979年の革命、そして現代の軍事介入に至るまで、歴史は断絶することなく地続きです。かつてジミー・カーター米大統領は1953年の事件を「遠い過去の話(古代史)」と呼びましたが、実際にはその「古代史」が70年以上にわたって中東の対立構造を作り上げてきました。2026年の今、再び強行されようとしている政権交代が、今後さらに70年以上にわたってどのような予期せぬ悲劇を招くのか、歴史の重みを直視すべきであると結論づけています。
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