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2026-03-07

死者の投資術

Why Dead People Might Be Better Investors Than You [LINK]

【海外記事紹介】投資の世界では、意外なことに「亡くなった人」こそが最も優れた投資家である可能性が高いという、興味深い研究結果が報告されています。マイク・マハリー氏が紹介するこの記事によれば、大手金融機関のフィデリティやバンガードなどの調査で、最も高い運用成績を収めたグループは、すでに亡くなっているか、あるいは口座を持っていること自体を忘れて放置していた人々だったのです。なぜ、生身の人間が死者に負けてしまうのでしょうか。その理由は、死者は「何もしない」からです。彼らは日々のニュースに一喜一憂せず、相場の暴落にパニックを起こすことも、根拠のない期待で買いに走ることもありません。ただひたすらに市場に居座り続け、時間の経過とともに複利の恩恵を最大限に享受しているのです。

人間は感情の生き物であり、私たちの脳は進化の過程で、危機に直面すると「闘争か逃走か(闘うか逃げるか)」を選択するようにプログラムされています。この本能は、原始時代のサバンナで生き残るには不可欠でしたが、現代の金融市場においては、しばしば最悪の結果を招きます。相場が急落すると恐怖に駆られて底値で売り払い、相場が過熱すると乗り遅れまいと高値で飛びついてしまうのです。多くの投資家は、自分の感情と戦う「自分自身の最大の敵」になってしまっています。投資心理学の専門家は、こうした集団心理に流される行動こそが、運用成績を悪化させる最大の要因であると指摘しています。

優れた投資家になるために、実際に命を落とす必要はもちろんありません。しかし、死者のように振る舞う、つまり「感情を排除し、一貫性を保ち、退屈なほど忍耐強くあること」は学ぶことができます。短期的なニュースに翻弄されるのではなく、より大きなマクロ経済の視点に立ち、ファンダメンタルズに根本的な変化がない限り、静観を貫くことが重要です。例えば、政府の膨大な債務や中央銀行の政策といった現実を無視した一時的な価格変動に反応してはいけません。

結局のところ、賢い投資とは、賢明な判断を積み重ねること以上に、愚かな行動をいかに控えるかという点にかかっています。まずは戦略を立てて自動的に積み立てを行い、あとは感情というノイズをシャットアウトして、ただそこに立ち尽くす勇気を持つことが、富を築くための近道なのです。もし目の前の数字に心が乱れそうになったなら、一度立ち止まって、死者ならどうするかを考えてみるのも一つの手かもしれません。

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