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2026-03-06

先制攻撃と憲法の危機

Preemptive War, Permanent Emergency: The Real Cost of Trump’s Iran Strike - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]

【海外記事紹介】アメリカの憲法擁護団体ラザフォード研究所のジョン・ホワイトヘッド氏らによる、トランプ大統領が行ったイランへの先制攻撃がもたらす憲法上の危機と経済的損失についての論評を報告します。この論評は、議会の宣戦布告もなく実行された「オペレーション・エピック・フューリー(壮大な怒り作戦)」が、アメリカの民主主義を根底から揺るがしていると厳しく批判しています。

合衆国憲法第1条第8節では、宣戦布告の権限は大統領ではなく議会にあると明確に定められています。しかし、トランプ氏は憲法上の手続きや公の議論を一切経ずに、独断でイランへの大規模な攻撃を許可しました。著者はこれを、かつて「平和の大統領」を自称していたトランプ氏の完全な変節であると断じています。軍事作戦のブリーフィングの合間に、自身の資金集めパーティーでダンスを披露する大統領の姿は、この戦争が国家の安全保障のためではなく、権力の誇示や国内の失政からの目をそらすための「見世物」であることを象徴していると指摘されています。

経済的なコストも甚大です。先制攻撃が始まってわずか数日で、米国民の税金から投じられた費用は10億ドルを超えました。撃墜された戦闘機の損失や、空母打撃群の維持費、高額なトマホークミサイルの消費などを含めると、最終的な損失は2,100億ドルに達する可能性があると試算されています。一方で、軍需産業や情報機関などの「軍産複合体」は、この不安定な情勢から巨額の利益を得ており、本来国民のために使われるべき富が、戦争という名のもとに吸い上げられているのが現状です。

さらに深刻なのは、国外での戦争が国内の監視社会や警察国家化を加速させている点です。歴史的に、戦時下の「緊急事態」は国民の自由を制限し、大統領の権限を拡大する口実に使われてきました。現在、ホワイトハウスは国家安全保障を理由に、中間選挙の実施方法を大統領令でコントロールしようとする動きを見せていると報じられています。著者は、国外で議会を無視して爆弾を落とせる権力者は、国内でも反対派を沈黙させ、法の支配を破壊することができると警鐘を鳴らしています。アメリカが自由の実験場としての共和国であり続けるのか、それとも軍事帝国として崩壊するのか、今まさにその岐路に立たされているというのがこの記事の結論です。

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