Dollar’s Debasement… Why Socialism Rises, and Wealth Taxes Follow - LewRockwell [LINK]
【海外記事紹介】アメリカの著名な投資家であり作家のダグ・ケイシー氏による、通貨価値の下落がもたらす社会的・政治的な激変についての警鐘をご紹介します。ケイシー氏は現在のインフレ加速とドルの減価が、単なる経済問題を超えて「階級闘争」や「政治革命」を誘発するプロセスを鋭く分析しています。
ケイシー氏によれば、インフレは常に資産を持つ富裕層を潤す一方で、労働者の購買力を奪う仕組みになっています。富裕層が所有する資産価値はインフレで上昇し、売却するまで課税されませんが、労働者は賃金が上がっても高い税率区分に押し込まれ、実質的な生活水準は低下します。この「資産家と労働者の格差拡大」が、社会に嫉妬と不満を蔓延させ、結果としてポピュリズムや社会主義といった過激な政治運動を台頭させる土壌となります。
アメリカは現在、政府から個人に至るまで膨大な債務を抱えています。ケイシー氏は、住宅や車が差し押さえられ、中産階級が貧困に陥るレベルまで生活水準が低下した時、人々は「政治的な解決策」を求め始めると指摘します。しかし、政治的解決とは、集団主義的な強奪に他なりません。一つは国家が生産手段を支配する社会主義であり、もう一つは、カリスマ的な「ビッグ・マン(強い指導者)」が群衆を操るポピュリズムです。ポピュリズムは特定のイデオロギーを持たず、その時々の思いつきで国家介入を繰り返すため、最終的には社会主義以上の混乱を招くリスクがあります。
また、カリフォルニア州などで議論されている「富裕税」の導入についても、ケイシー氏は悲観的です。政府という組織は本質的に自己増殖する性質を持っており、生き残るために増税、借金、通貨増刷を止められません。これを選挙で「善良な人」を選ぶことで解決しようとするのはあまりにナイーブであり、官僚機構の肥大化はもはや癌のように止めることができない段階にあると彼は断言しています。
最後に、こうした激動の時代に個人が取るべき対策として、ケイシー氏は作家アイン・ランドの言葉を引用し、「自分が貧困層にならないよう全力を尽くすこと」を挙げています。消費を抑えて資産を築くだけでなく、可能であれば政治的なリスクを分散するために居住地を多様化させるなどの準備が必要です。技術革新による明るい未来を信じる「スーパー・ブル(超強気派)」の主張にも一理ありますが、そのゴールに辿り着く前には、多くの国や人々を飲み込む非常に険しい道のりが待っているというのが、彼の冷徹な未来予測です。
0 件のコメント:
コメントを投稿