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2026-03-03

戦時の避難先、国債より金

Investors turn to gold, not bonds, as haven from war in Iran [LINK]

【海外記事紹介】イランでの戦争勃発を受け、世界の投資家たちの行動に異変が起きています。これまで危機の際の「安全な避難先」とされてきた政府国債が売られる一方で、金(ゴールド)と米ドルに資金が集中しているのです。月曜日の市場では、金価格が一時2.6%急騰し、1トロイオンスあたり5,400ドルを突破して過去最高値圏に迫りました。背景にあるのは、カタールの天然ガス施設へのドローン攻撃によるエネルギー危機の再燃と、それに伴う猛烈なインフレへの恐怖です。通常、市場が不安定になると国債が買われ、利回りは低下するものですが、今回はインフレショックへの警戒からドイツの2年債利回りが2.09%に上昇するなど、国債は「避難先」としての機能を果たせていません。

ヘッジファンドやブラックロックなどの大手運用機関のアナリストたちは、現在の中東紛争がもたらす「スタグフレーション(不況下のインフレ)」のリスクを考慮すると、長期国債はもはや信頼できるポートフォリオの柱にはならないと指摘しています。イランがカタールからサウジアラビアへとエネルギー・インフラへの攻撃を拡大させる中、市場ではこの紛争が長期化するとの見方が強まっています。米ドルは主要通貨に対して0.9%上昇し、米国以外で発生したストレス局面における伝統的な避難先としての役割を演じています。不透明感の増大を受け、フランスのカルミニャックなど大手資産運用会社は日本株を含む株式の保有比率を引き下げ、現金や金、あるいは株価下落に備えたオプション取引へと資金をシフトさせています。

シティグループは、原油価格高騰の影響を受けやすい日本株の投資判断を「オーバーウェイト(強気)」から「アンダーウェイト(弱気)」へと引き下げる一方、防衛やエネルギー関連銘柄が多い英国株を引き上げました。金価格は1月に記録した下落分をほぼ取り戻しており、ヴァンエックのポートフォリオマネージャーは、金が不確実性の高い時期における「究極の安全資産」としての地位を改めて証明したと述べています。ナティクシスのアナリストによれば、紛争が長引けば金価格はさらに15%ほど上乗せされる可能性があるとのことです。

エネルギー価格の高騰はインフレ懸念を直撃し、欧州のガス価格が30%以上も跳ね上がる中で、市場では中央銀行による利下げ期待が急速に後退しています。英国やユーロ圏では年内の利下げ確率の予想が大幅に低下し、これが世界的な債券利回りの上昇、つまり国債価格の下落を招いています。投資家にとって最大の懸念は、世界の海上交易の要所であるホルムズ海峡の混乱がどこまで続くかという点です。紛争が長引けば、各国の中央銀行はインフレ圧力を予測に組み込まざるを得なくなり、金利上昇圧力が続くことになります。このように、現在の市場は「国債から金とドルへ」という、戦時下における新たな避難の形を模索しています。

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