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2026-04-09

1.5兆ドルの国防予算案

A $1.5 Trillion Pentagon Budget? | The Libertarian Institute [LINK]

【海外記事より】アメリカの政治学者であり経済学者のジョセフ・ソリス=ミューレン氏は、トランプ政権が2027年度に向けて提示した1.5兆ドルの国防予算案に対し、国家の財政を破綻させる無謀な試みであると強く批判しています。現在のアメリカはすでに39兆ドルを超える莫大な債務を抱えていますが、今回の提案が通れば、核兵器の維持管理や退役軍人への支援などを含めた軍事関連の総支出は、年間で3兆ドルに迫る規模となります。これは一国のGDPに占める割合としても戦時下レベルであり、アメリカの納税者にとって極めて深刻な事態です。

著者は、この膨大な予算が「本土の防衛」のためではなく、世界中に張り巡らされた基地の維持や終わりのない介入、そして次なる「脅威」を捏造して軍事支出を正当化するために使われていると指摘しています。この資金循環の背景には、ロッキード・マーティンやボーイングといった大手軍需産業と政治家、シンクタンクによる強固な癒着があり、調達プロセスそのものが自己目的化した巨大な機械のようになっています。3万ドルのドローンを撃退するために200万ドルのミサイルを使用するといった戦術的な不条理が、戦略的な検討もなされないまま常態化しているのです。

こうした過剰な軍事支出は、一般市民の生活を直撃しています。政府が「大砲(軍事)」と「バター(生活)」の両方に執着し、その穴埋めを連邦準備制度(Fed)による通貨供給の拡大で補おうとするため、インフレという「隠れた税金」となって食料品やガソリン価格を押し上げ、ドルの価値を減じさせています。すでに利払い費だけで年間1兆ドルを超えており、債務残高がGDP比120%に達すると予測される中で、さらなる軍事費の積み増しは財政破綻への道を加速させるだけです。

ソリス=ミューレン氏は、本来の共和制の理念に基づき、他国との平和的な通商を重んじ、軍隊は自国の防衛のみを目的とすべきだと説いています。1.5兆ドルの軍事予算は国家の強さの象徴ではなく、むしろ衰退の兆候です。アメリカがこの「帝国プロジェクト」に伴う財政的・道徳的な破綻に向き合わない限り、生活水準の低下と権威主義への傾斜は止まらないだろうと警鐘を鳴らしています。

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