コラムニスト、ヤン・オーベリ
(2022年5月16日)
NATO(北大西洋条約機構)に加盟すれば、スウェーデンとフィンランドの安全保障は悪化する。柔軟な国際交流や仲裁を申し出る態度の代わりに、厳しい対立と分極化が起こるからだ。深刻な危機が発生した場合、両国は事実上、米国やNATOに占領され、何をすべきか指示されることになる。
将来のある時点で、現在のノルウェーやデンマークのように、米軍基地の受け入れを求められたら、ノーとは言えないだろう。戦争になれば、ロシアは真っ先にこの基地を狙うだろう。
もしフィンランドとスウェーデンが米国やNATOに「守られたい」と強く願うなら、NATOに加盟する必要はない。危機が起これば、米国やNATOはバルト三国に近づくために、両国を「保護」しに来るし、その領土を使いさえするだろう。ホスト・ネーション・サポート(HNS)はそのためのものだ。
北大西洋条約第5条によって、フィンランドとスウェーデンは自国の防衛のためではない戦争に参加が求められる。おそらくユーゴスラビア、イラク、リビアでのような国際法違反の戦争にさえ参加が要求される。フィンランドやスウェーデンの若者は将来、NATOの戦争で死ぬ準備ができているのか。
NATOに加盟した場合、フィンランドとスウェーデンはNATOによる核兵器使用の可能性を共有せざるをえない。NATOの艦船が核兵器を持ち込む可能性があることも明らかだ。これはスウェーデン人の心情に反する。スウェーデンは約70年前から核兵器開発をしないという決定を下している。
スウェーデンとフィンランドは、国連の掲げる核兵器廃絶や軍縮など、代替政策に関与できなくなる。オーストリアやスイスのような仲介役も務まらないだろう。NATO加盟国はそのような崇高な目標にリップサービスしかできない。NATOはむしろ独占と地域的、世界的な支配を追求している。
スウェーデンとフィンランドはNATO加盟によって、ロシア人やロシア的なものすべてに対する数十年にわたる憎悪を受け入れ、強化することになる。西側諸国が無謀にも、ロシアのすべてに対して思慮に欠け、違法な制裁を加え、あらゆる次元でロシアを抹殺することに、イエスと言うことになるのだ。
スウェーデンとフィンランドはNATOに加盟することで、欧米側につくことを余儀なくされる。しかし将来の世界秩序変動において、中国、中東、アフリカ、南米など非欧米の巨大な地域連合が力をつけるだろう。
(次より抄訳)
スウェーデンとフィンランドはNATO加盟によって、ロシア人やロシア的なものすべてに対する数十年にわたる憎悪を受け入れ、強化することになる。西側諸国が無謀にも、ロシアのすべてに対して思慮に欠け、違法な制裁を加え、あらゆる次元でロシアを抹殺することに、イエスと言うことになるのだ。
スウェーデンとフィンランドはNATOに加盟することで、欧米側につくことを余儀なくされる。しかし将来の世界秩序変動において、中国、中東、アフリカ、南米など非欧米の巨大な地域連合が力をつけるだろう。
(次より抄訳)
Ukraine: Foolish for Finland & Sweden to Join NATO – scheerpost.com [LINK]
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