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(2022年5月11日)
米国がウクライナの人権侵害に関する国連安保理アリア・フォーミュラ・サミットでロシアを非難する一方で、なぜウクライナのネオナチの拷問場にCIA(米中央情報局)の秘密刑務所と多くの共通点があるのか、疑問を持たれるかもしれない。オランダ人ジャーナリストのソニヤ・バン・デン・エンデはそう述べる。
エンデはマリウポリを2度訪れており、2014年に悪名高いアゾフ、ドニプロ、シャフテスク大隊の武装勢力に支配された後、マリウポリにウクライナのネオナチに関する陰惨な話が広まったと指摘する。数年間、ウクライナの民族主義者はマリウポリでドネツク人民共和国の支持者を取り締まっていた。
「おそらくマリウポリにいた他のジャーナリストも『ビブリオテカ』(『図書館』)と呼ばれる拷問施設があること、あるいは米国の対テロ戦争中に西側諸国がそうした施設を『闇サイト』と呼んでいたことを聞いただろう」と、エンデは話す。
2014年6月にマリウポリ空港に現れた秘密拷問刑務所「図書館」は、アゾフ大隊が運営し、ウクライナ公安庁(SBU)が「監修」していた。ドネツクや親ロシア的な思想との関連で拘束された人々は「本」と呼ばれた。空港レストランの冷蔵庫に収容され、水責め、窒息、指の骨折など、さまざまな拷問をされた。
元ウクライナ公安庁のワシリー・プロゾロフによれば、「反ウクライナの抵抗、キエフ当局との闘いに関わった人々は、激しい拷問を受けた。目の前で2人が拷問で殺された。私の勤務期間(1カ月)の間に、合計で約200人が『図書館』で処理された」。
エンデによれば、マリウポリの秘密刑務所で使用された拷問技術は、CIAが世界各地の闇サイトで使用しているものと驚くほど似ている。CIAの海外拷問サイトの存在は、2014年の米上院情報局の報告書で確認されており、そこではCIAの「強化された尋問手法」と呼ばれる手法が使われていた。
エンデは、アゾフ大隊その他のウクライナ民族主義過激派が、拘束者を拷問するために特別に「訓練」されていたことを否定していない。CIAの最も有名な手段である水責めが、「図書館」でも広く使用されていたという。
エンデは、ドンバス紛争地帯で活動する外国人特派員がわずかであることを嘆く。米国の映画スター、アンジェリーナ・ジョリーが最近ウクライナ西部の都市リビウを訪れたことを引き合いに出し、西側諸国の報道機関やハリウッドの有名人は、この地域を訪れたことがないという。
エンデは言う。「残念なことに、西側諸国の政治家からは常識が完全に失われ、戦争の計画に従っている。ロシアとの戦争を望んでいる。なぜか。金融システムが崩壊し、本当の問題や政策から国民の目をそらすために、戦争という課題を押しつけているのだと思う」
(次より抄訳)
Journo: Is It Coincidence That Some CIA Torture Techniques are so Popular With Ukrainian Neo-Nazis? - 11.05.2022, Sputnik International [LINK]
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