2022-05-21

地球上の生命はどのように終わるのか、どうすればいいのか?

経済学者、ウォルター・ブロック
(2022年5月19日)

人間は互いに戦っている。歌の文句に「世界は愛に満ちている」とあるが、今は残念ながら、「世界は敵意に満ちている」と言わなければならない。戦争は絶え間なく起こり、その数は数えきれないほどだ。暴力的な犯罪も絶え間なく発生している。

その原因は何だろう。社会生物学による説明が最も正確かもしれない。大昔、人間が自由に使えるのは棒や石だけだったから、野山でサーベルタイガーなどの猛獣を撃退するには、敵意に満ちた性格が必要だったのである。

敵意を必要とする行動の残滓は、それがもはや必要とされなくなっても、つまり私たちの幸福にとってむしろ有害になっても、私たちの中に残っている。今や、か弱い人間でも適切に装備すれば、地上や水中の獰猛な巨大動物をやっつけることができる。恐竜が再び出現しても同様だろう。

私たち人間は深刻な問題に直面している。そのうちのいくつかは、私たちが知っている人生の終わりを意味する。子供や孫を含む私たち全員の死という結果を招きかねない。人間は事実上、種の消滅になるかもしれないことをやめる決意ができないのだろうか。そうでなければ、集団自殺をすることになる。

まずは、ロシアとウクライナの間に停戦と恒久的な和平を実現することが必要だろう。そのためには、ロシアがウクライナの政府を倒さず、ウクライナの指導者を犯罪者にしないこと、その代わりにウクライナはNATOへの加盟をあきらめることだ。

NATOは平和条約によって解体し、これ以上東方へ拡大してはならない。フィンランドとスウェーデンの加盟にも反対しよう。

アフリカでも深刻な紛争が絶え間なく起こっている。これは(植民地時代に)欧州が民族性を無視した国境を設定したことが大きな原因であり、災いのもとである。この泥沼から抜け出すには、(民族に応じた)分離独立が一番良い方法だろう。

なぜ、(アメリカ独立の際に)13の植民地がイギリスから離脱するのはよくて、カリフォルニア州やテキサス州がアメリカ合衆国から離脱するのはいけないのだろうか。平和的な分離独立は、(カタルーニャ問題を抱える)スペインの内戦の脅威を和らげることにもなる。

停戦や分離独立による平和の実現は、無理があるのだろうか。人間が互いに殺し合ってきた歴史を考えれば、そうかもしれない。しかし幸い、私たちは今、少なくとも平和を求めることができる。互いに平和と善意を祈ることができる。敵意は宇宙人にとっておいてはどうだろう。

(次より抄訳)
The Ron Paul Institute for Peace and Prosperity : How will human life on earth end, and what to do about this? [LINK]

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