ジャーナリスト、ケイトリン・ジョンストン
(2023年3月28日)
軍隊に入るという決断は、自国の軍隊が道徳的で公正なやり方で使われる場合にのみ、道徳的に正当化される。この主張に反対する、権力に奉仕する奇妙なタブーがある。それは地球上で最も殺人的な戦争組織に入隊するのを思いとどまらせるよりも、「我が軍」という感情を守るほうが重要だという考えから生まれたものだ。それにもかかわらず、この主張は真実である。
It's Immoral To Serve In An Immoral Military
— Caitlin Johnstone (@caitoz) March 28, 2023
"The US alliance is literally always at war overseas, and enlistment is therefore never moral."https://t.co/6IwPRmehQs
だからといって、軍人を送り込んだ政府関係者よりも、その軍人が自ら行った悪行に責任があるというわけではないし、軍人が救いようのない悪人であるというわけでもない。ただ、不道徳なことをしているということだ。私たちは誰しも時折、不道徳なことをしたり、間違った決断をしたりする。それは軌道修正する必要があることを意味するだけだ。
たしかに軍隊に入る人の多くは、不公平な制度の中でお金を稼ぐために必要なことをしているだけだ。(しかし)刑務所にいるほとんどの人が犯した罪は、米国や同盟国の軍人が日常的に命じられるようなことに比べれば、はるかに悪質でない。なぜなら、米政府の強い要請で罪を犯したわけではないからだ。
また、たしかに軍隊に入る人は、軍隊がどういったもので、何をするものなのか、育った文化によって嘘やプロパガンダを叩き込まれる。しかし罪を犯す人の多くも同じく、周囲の人々によって間違った物語や間違った約束を叩き込まれる。例えば、ギャングに入る人はまさにそういう傾向がある。(カルト集団指導者)チャールズ・マンソンが操って殺人を犯させた人たちは、操られたからといって無罪になるわけではない。操られることは道徳を評価するうえで緩和要因にはなるが、マフィアの殺人が不道徳であるのと同じように、兵役が不道徳である事実は変わらない。
自国の国境を守るためだけに軍隊を使い、決して自国民を虐待しない国に住んでいるのでない限り、入隊を選べば、何か不道徳なことをしていることになる。米国同盟は文字どおり、つねに海外で戦争をしており、したがって入隊は決して道徳的ではない。理屈の上では、もし道徳的な理由で戦うのであれば、つねに海外で戦争をしている軍隊であっても、道徳的でありうるかもしれない。しかし米国同盟がそうだと道徳的に主張することはできないだろう。米国の同盟は、権力と利益のために侵略戦争を行うからだ。
不道徳な軍隊に仕えることが不道徳だと認めないことは、軍隊の勧誘者、戦争利益追求者、ワシントンとバージニア州(米中央情報局=CIA=の本部所在地)の帝国主義者以外の誰のためにもならない。社会としてこのことをはっきりさせ、人々がそのような暴力的な道から離れるよう、軌道修正し始めることができるようにしよう。
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彼らは第三次世界大戦への準備を整えるために、第二次世界大戦と比較し続ける。
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世界の大国が予見可能な将来を通じ、互いにますます危険な瀬戸際外交を繰り広げることを、私たちは実際に受け入れる必要はない。帝国の宣伝担当者たちは、私たちがこれを甘んじて受け入れる必要があると言い続けているが、私たちはそうしない。
戦争と核兵器によるホロコーストに向かうこの軌道は、米政府とその同盟国の人々によって推進されているが、彼らよりも私たちのほうがずっと多いのである。私たちはいつでも、この船を氷山から遠ざけることができる。ただそれを十分に望めばいい。
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9・11同時テロの真実やケネディ暗殺に熱心な人は、米政府が何をしたかを本当に把握できれば、米国人の目が覚めるとよく言うが、これは米国が最近リビア、イラク、イエメン、シリアなどで行った、議論の余地なく公に知られている事実についても、同様に当てはまると強調しておく必要がある。
9・11以降の米国の行為に関する完全に議論の余地のない公の事実は、単に米大統領を暗殺したり、偽旗テロ攻撃で数千人の米国人を殺したりするよりも、はるかに邪悪である。米国は9・11以降、権力と利益のための戦争で何百万人もの人々を殺害したのだ。
問題は、米政府が行ってきた悪事について米国の人々に情報を提供すること、あるいは、それを見て理解してもらうことではない。米国人の世界観を支えてきた心理的な区画化やプロパガンダによる条件付けを吹き飛ばしてしまうほど、深く観察させ、真摯に考察させることである。
それが、私がここでやろうとしていることの大きな部分だ。私は画期的な調査報道をするわけでもなく、新事実を明らかにするわけでもない。ただ、人々が新鮮な目で帝国の本質を見抜き、その世界観を変えるような方法を見つけようと努力している。
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心理学や社会学を学べば学ぶほど、幸せで豊かな人生を送れるかどうかは、最終的には「くじ運」にかかっていることが否定できなくなる。しかし私たちの制度はそれを反映していない。貧乏人は貧乏人として罰し、中毒者は中毒者として罰し、子供の頃に虐待を受けたとか、生まれた地域が悪かったとかいう理由で人を監禁している。これは非常に残酷なことであり、現時点では完全に非科学的なことである。
自分が恵まれているのは純粋な幸運によるものだと理解することで、自分の中で何かが変わり、運に恵まれない人々に対する思いやりが生まれるはずだ。ところが多くの人は何も気づかず、自分が持っているものはすべて努力と美徳の結果だと主張する。エゴイズムに陥りやすい人間の性向は、自分より運が悪かったという以外、何もしていない人への思いやりを失わせてしまう。自分たちや、自分たちの心地よい小さな「私」の物語にとって意味あるものだけのために。
私たちはまだ学ぶべきことがたくさんあるし、もっと重要なのは、私たちの体制が、すでに学んだことに追いついていないことだ。それはすべて、成長し、意識的な種になるための過程である。しかしそれを見守るのは、ときにやりきれない。
It’s Immoral To Serve In An Immoral Military: Notes From The Edge Of The Narrative Matrix – Caitlin Johnstone [LINK]
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