自由主義者による戦争批判は、人道主義者とは根本から異なる。議論を始める前提として、戦争ではなく、平和こそが万物の父であるとする。人間の進歩を可能にし、動物と区別するのは社会的協力だ。労働だけが物を生み出す。富を生み、人間の内面の開花のための外的基礎を築く。
Ludwig von Mises, Liberalism
戦争にできるのは破壊だけだ。創造することはできない。戦争、殺戮、破壊はジャングルに住む捕食性の野獣と人間に共通している。物を生み出す労働は人間を動物から区別する特質だ。自由主義者が戦争を嫌うのは、戦争に利点があるにもかかわらずではなく、害悪しかないからだ。
Ludwig von Mises, Liberalism
戦争が人間文明の進歩にもたらす害悪は、分業から得られる利益を理解すれば、ただちに明らかになる。分業は自給自足の人間を、仲間に頼る存在に変える。アリストテレスのいう社会的動物だ。
Ludwig von Mises, Liberalism
国際経済関係の複雑なネットワークの発達は、19世紀の自由主義と資本主義の産物である。この両者がなければ、近代的な生産の専門化が技術の発展を伴って大規模に広がることは不可能だったろう。英国の労働者家庭に必要な品物を届けるために、世界のあらゆる国が協力し合う。
Ludwig von Mises, Liberalism
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