2020-07-02

課税という強盗

もし個人に自分の生命に対する明白な権利があるならば、個人が自分の労働で作り出したものを享受するにも同様の権利を認めなければならない。これを財産権と呼ぶ。もし個人が自分の労働で作り出したものに、国家が優先権を持つとしたら、個人の生きる権利は制限されてしまう。
Frank Chodorov, Out of Step

社会組織(国家)が人の財産を奪うことには反対しなければならない。それは社会の一員(強盗)による財産の強奪に反対するのと同じだ。後者は強盗そのものである。前者を強盗とみなす根拠は法律ではなく、倫理的原理である。倫理的原理は法律に取って代わられることはない。
Frank Chodorov, Out of Step

歴史の研究によると、税の起源は戦利品、貢ぎ物、身代金--すなわち征服の経済的目的である。ライン川沿いに料金ゲートを築いた貴族は徴税人だ。古代ローマ人が思いついた考えによれば、征服した民族から取り立てるのは、単に「法と秩序」の維持に対する支払いにすぎない。
Frank Chodorov, Out of Step

政治的な搾取は、奇襲による強奪に始まり、年貢、隷属、地代を経て、最後に生産への課税が政治権力を支える。政治的搾取は何百年を経て人々を慣らし、慣習と法律で正しさの雰囲気をまとう。課税による私有財産の横領は、誰もが当然と受け入れる制度になり、道徳規範になる。
Frank Chodorov, Out of Step

著者 : FrankChodorov
Ludwig von Mises Institute
発売日 : 2011-03-14

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