ウクライナ危機の打開は、真の自由市場経済という究極の目標に合致したものでなければならない。それには3つの緊急措置が必要だ。(1)米政府はロシアに対するすべての制裁を解除する(2)露政府はウクライナからすべての軍隊を撤収させる(3)宇政府はNATOに絶対に加盟しないことを保証する。
ウクライナはロシアが永久に占領するには広すぎる。ロシアはドンバス地方と沿岸部を吸収しても、国土の大部分には関心がない。自衛戦争は正義の戦争だが、同時に、勝ち目のない戦争を戦うことは不当だ。ウクライナの指導者は不当にも、NATOという失われた大義のために不必要な人的被害を許容している。
ロシアの指導者たちは、今さら引き下がることは政治的に不可能だと感じているに違いない。それでも和平への第一歩を踏み出すのが賢明だろう。経済力ではNATO側が圧倒的に優位だ。米国やNATOとの勝ち目のない戦争を避けるために、ウクライナから直ちに軍隊を撤収させることは、ロシア自身の利益となる。
米政府はロシアに対するすべての経済制裁をただちに撤廃すべきだ。制裁は罪のないロシア人に害を与える。罪のない米国人にも大きな痛みをもたらす恐れがある。経済制裁を多発すると、他の国々も次は自分たちの番だと恐れ、ドルから逃げ出すかもしれない。これは米国の物価高を悪化させることになる。
ロシアへの制裁は、米国や他の金融センターで金融危機を引き起こす恐れがある。世界の片隅で思わぬデフォルトを生むかもしれない。それが米国に飛び火し、金融危機を引き起こすかもしれない。制裁によって現実的な金融リスクが生じる。経済的な反動を避けるために、ただちに制裁を解除するのが最善だ。
米政府はウクライナの指導者に対し、NATO加盟を諦めるよう圧力をかけるべきだ。もしウクライナが拒否すれば、米政府はウクライナをNATOに加盟させないと発表すべきだ。また、米国がNATOに他の加盟国を決して認めないことを約束すれば、それも有効だろう。NATOはすでに大きすぎるのだ。
(次より抄訳)
Instead of War, Russia, Ukraine and Their Allies Should Try the Free Market | Edward W. Fuller
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