歴代大統領による政治的敵対者への国家権力の乱用は、トランプから始まったものではないとロン・ポールは指摘する。F・D・ルーズベルト政権は批判的な新聞社を税務調査で攻撃し、ケネディやジョンソンはFCC(連邦通信委員会)とIRS(内国歳入庁)を用いて保守派の放送を抑圧した。ニクソンは政敵をIRSで標的にし、クリントンは自身を訴えたポーラ・ジョーンズを監査した。ブッシュ政権はイラク戦争反対派を、オバマ政権はティーパーティー系団体を標的とした。バイデン政権では、暴力に関与しなかった1月6日議事堂事件の参加者までが重罰を受けている。ポールは、このような権力濫用は「福祉・戦争・規制国家」に内在する構造的問題であり、単に「正しい大統領」を選ぶのではなく、連邦政府の権限を憲法の範囲に縮小することこそが、国民の自由を守る唯一の道だと結論づけている。
It Didn’t Start with Trump - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]
チャーリー・カーク暗殺から40日以上が経過しても、事件の真相は依然として不明である。報道では、容疑者タイラー・ロビンソンが30-06ライフルで発砲したとされるが、検視医は「出口傷がなかった」と述べており、威力の高い弾丸では説明がつかないという。さらに、弾丸自体も発見されておらず、FBIやメディアが検証した形跡もない。現場には「茶色の服の男」が遺体搬送を指揮する様子が映像で残されているが、彼の身元や関与も不明のままである。著者ポール・クレイグ・ロバーツは、調査の不透明さがイスラエル関与の疑惑を強めており、トランプ政権が事件を隠蔽している可能性を指摘している。
Who Buried the Investigation of Charlie Kirk’s Murder? - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]
トランプ前大統領は、リバタリアン色の強い共和党下院議員トーマス・マッシーを「弱くて哀れなRINO(名ばかり共和党員)」と罵り、元海軍特殊部隊員で州議選落選経験のあるエド・ガルラインに出馬を促した。マッシーはトランプの対イラン軍事行動を違憲と批判して以降、両者の対立が激化。トランプ陣営はイスラエル支持の富豪3人の資金で「MAGAケンタッキーPAC」を設立し、マッシー排除を狙う。しかし候補者不足が続き、ガルラインもまだ正式出馬を表明していない。マッシーはこれを「失敗した候補の起用」と嘲笑し、逆に過去最高の寄付を集めた。トランプが批判する一方で、マッシーは財政規律・憲法遵守・非干渉主義など保守本流の立場を堅持しており、彼を支持する層も根強い。
Is This MAGA? Trump Wants Lindsey Graham Donor To Challenge 'RINO' Massie - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]
トランプ大統領は、中南米の麻薬組織対策を名目にCIAの権限を拡大し、ベネズエラ国内での活動を公然と認めた。通常、こうした作戦指令(いわゆる「ファインディング」)は極秘にされるが、トランプは記者会見で自ら言及し、軍艦やB52爆撃機を含む約1万人規模の部隊をカリブ海に展開していることも明らかにした。政権は麻薬密輸や不法移民対策を掲げるが、実際にはマドゥロ政権打倒が目的と見られている。CIAには麻薬カルテルに対する致死的攻撃や秘密工作の権限が与えられ、すでにドローンによる監視や攻撃準備が進む。だがベネズエラは米国との国交を断絶しており、CIA要員は外交的保護のない「非公式カバー」で活動しているため、摘発の危険が高い。著者ジラルディは、こうした軍事・諜報介入が実際の安全保障上の必要性に乏しく、むしろトランプの政治的誇示と心理戦の一環にすぎないと批判している。
Trump Unleashes the CIA on Venezuela - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]
米国建国当初、各州は主権を保持した独立国家の集合として設計され、連邦政府の権限は限定的であった。しかし現在では中央集権化が進み、国家が個人の自由にまで干渉している。著者ローレンス・ヴァンスは、医療分野における「治療を試みる権利(Right to Try)」法を例に、自由の本質を論じる。テキサスなど多くの州は、末期患者が未承認の治療法を選択できる法を制定したが、本来こうした選択は政府の許可を要するものではないと指摘する。人は自らの身体の所有者であり、医療行為だけでなく、アルコール、未殺菌牛乳、薬物など、あらゆる摂取・行動について自己決定権を持つべきだという。ヴァンスは、国家が「安全」や「道徳」を名目に個人の選択を制限することは、自由社会の否定に等しいとし、政府は平和的かつ自発的な行為に介入すべきではないと結論づけている。
The Right to Try - The Ron Paul Institute for Peace & Prosperity [LINK]
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