ジャーナリスト、ケイトリン・ジョンストン
(2023年5月1日)
アメリカ集権帝国が私たちに信じさせようとする最も愚かなことは、地政学上のライバルである二つの国を軍事的に包囲することが、極端な侵略行為ではなく、自衛行為だということだ。
The Single Dumbest Thing The Empire Asks Us To Believe
— Caitlin Johnstone (@caitoz) May 1, 2023
The dumbest thing the US-centralized empire asks us to believe is that the military encirclement of its top two geopolitical rivals is a defensive action, rather than an act of extreme aggression.https://t.co/LhZW6sQv9I
私たちを支配する黒幕は多くの極めて愚かな物語を信じるよう求めるが、この物語はその頂点に立つのではないかと思う。米国がロシアと中国を軍事的に包囲することは、侵略行為ではなく防衛行為であるという考えは、非常に率直で透明な馬鹿馬鹿しさであり、それについて十分に批判的に考える人は誰でも、すぐに頭が空っぽのナンセンスとしてそれを否定するだろう。しかしそれは西側世界の主流の物語であり、数百万の人々がそれを真実として受け入れている。なぜなら、それが米国のプロパガンダの力だからである。
考えれば考えるほど、ますます馬鹿馬鹿しくなる。連中の主張は要するに、「いやいや、あなたはわかっていない。米国は地政学上の主な競合相手が攻撃的なことをするのを防ぎたいから、急いで戦争装置で囲んでいるのだ」というものだ。「各国に勝手に軍事的侵略をさせてはならない。だからこの戦争装置を地球の反対側にある主な戦略的ライバルの国境に移動させる必要があったのだ」という。
これほど非常識なことがあるだろうか。政治、政府、メディアにおいて最も強力で影響力のある人たちが一斉に、国家が敵の国境に重武装の代理軍を集結させることは、それ自体が極端な侵略の扇動行為ではなく、侵略を防ぐための行動とみなすべきものだと主張するとは。
最近ある人から、米国は中国の近くに巨大な軍事的存在感を高める権利があると言われた。そのポイントを説明していわく、中国がメキシコに基地を置こうと、米国がやめろという筋合いはない。しかしこの議論が説明するのは私の主張であって、米国の主張ではない。米国は中国がメキシコに軍事基地を置くことを1秒たりとも許すはずがない。基礎工事が始まるはるか前から、現実に戦争が始まるだろう。
このことが意味するのは、米国がこれらの紛争において侵略者であるということだ。北大西洋条約機構(NATO)を拡大し、ウクライナを事実上のNATO加盟国にし始めたときも侵略者であり、中国包囲網を加速させ、台湾への武器流入の門を開く準備をしているときも侵略者である。地政学的ライバルの国境で、そのライバルが自分たちにすることを決して許さないようなことをしていれば、それは侵略だし、ライバルがすることはすべて、その侵略に対する防衛的対応である。
これがアメリカ集権帝国の常套手段である。いわゆる「ルールに基づく国際秩序」のリーダーを自任し、発令した命令に従わない国々を絶えず攻撃し、飢えさせ、威嚇する。そしてその侵略が少しでも反発を受けると、得意のプロパガンダで小鹿のように無実を装い、従わない国々からいわれのない侵略を受けているだけであるかのように見せかける。
しかし帝国は受け身ではなく、無邪気でもなく、私たちが世界の舞台で見ている極めて危険な現在の紛争や新たな紛争の主な原因となっている。アメリカ帝国は、多極化が進む前に地球の一極覇権を確保しようと、最後の力を振り絞って必死になっており、その力に挑戦する核保有国の国境で異常なほど攻撃的な行動に出て、私たちすべてを危険にさらしている。
そして、このことは折に触れて再確認する価値があると思う。もし自分に何が真実かを思い出させ続けなければ、この野郎どもは私たち全員をおかしくしてしまうだろう。
The Single Dumbest Thing The Empire Asks Us To Believe – Caitlin Johnstone [LINK]
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