2023-05-23

ロシア、クリミア攻撃で米に警告

米補佐官、ウクライナに米国製武器の使用制限せず

アンチウォー・ドット・コム
(2023年5月22日)

ロシアのアントノフ駐米大使は21日、米国の支援するウクライナがクリミア半島を攻撃した場合、ロシアは同国本土への攻撃と同じくらい深刻に受け止めるだろうと警告した。
アントノフ氏のコメントは、米国の供与する武器をウクライナがクリミアに対し使用することを止めないというサリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)の発言を受けたもの。同補佐官の発言は、バイデン米大統領が欧州諸国からウクライナへのF16戦闘機の供与を容認した後のものである。

サリバン氏はCNNに対し「クリミアはウクライナ」と語ったが、クリミア半島は2014年以来ロシアの支配下にある。「我々は、ウクライナが国際的に認められた国境内の領土で攻撃できることに制限をかけていない。我々が言ったのは、米国の装置、西側の装置を使ってウクライナがロシアを攻撃することを可能にしないということだ。そしてクリミアはウクライナだと考えている」

ウクライナのクリミア攻撃を制限しないことは、戦争中ずっと米国の立場だった。アンチウォー・ドット・コムが2022年7月、ウクライナがHIMARS(高機動ロケット砲システム)を使ってロシア領土を狙うことに対する禁止がクリミアにも適用されるかどうか尋ねたところ、米国務省は「クリミアはウクライナ」と答えた。

アントノフ氏は、米国が「クリミアへの攻撃を無条件で承認」し、ウクライナにF16戦闘機を供与したことについて、「米国が平和に関心がないことが改めて明らかになった」と述べた。ロシアはクリミアへの攻撃を「ロシア連邦の他の地域に対する攻撃とみなすだろう」と述べ、米国はロシアの対応の可能性を考慮すべきだと語った。

ブリンケン米国務長官は以前、ウクライナのクリミア攻撃はロシアのプーチン大統領にとって「レッドライン」(越えてはならない一線)であることを認めている。しかし他の米政府高官は、ヌーランド国務次官を含め、米国はウクライナのクリミア攻撃を支持すると表明している。

Russia Warns US Against Enabling Attacks on Crimea - News From Antiwar.com [LINK]

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