2023-05-09

豪首相、米に「不満」表明 バイデン政権、アサンジ氏への告訴取り下げず

アンチウォー・ドット・コム
(2023年5月7日)

オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は、豪国籍のウィキリークス創設者ジュリアン・アサンジ氏を有罪にしようとするバイデン米政権の取り組みに不満を表明した。
アルバニージー首相は英滞在中の5日、「彼が現在も収監されていることで得られるものは何もない」と述べた。同首相はアサンジ氏がすでに何年も投獄されていると指摘した。アサンジ氏は2019年4月からロンドンのベルマーシュ刑務所に収容され、それ以前はエクアドル大使館に監禁されていた。

アルバニージー首相は「もう十分だと言っているだけだ。不満なのはわかるし、私も不満だ。自分の立場を明確にする以上のことはできないし、米政権も豪政府の立場をよく理解しているはずだ」と述べた。

同首相は昨年11月、アサンジ氏に対する告訴を取り下げるよう、自ら米政府に要請したと述べた。同氏は米国の戦争犯罪を暴露する情報を公開し、有罪になれば最長175年の禁固刑に処せられる。バイデン政権には、英国からのアサンジ氏移送を断念するよう圧力が強まっているが、方向転換する気配はない。

世界報道自由デーの5月3日、米国務省はアサンジ氏がジャーナリストであることを認めず、同氏に対する告発を初めて支持した。国務省は以前、この件に関してコメントすることはなかった。

ラシダ・トライブ議員を中心とする米下院民主党のグループは最近、メリック・ガーランド米司法長官に書簡を送り、アサンジ氏に対する告訴を取り下げるよう促した。ウィキリークスを創設したアサンジ氏は、標準的なジャーナリズムの慣行を用いて情報を入手、公開しており、議員らは、アサンジ氏に有罪判決が下れば(他のジャーナリストの)前例になりかねないと警告した。

「アサンジ氏の起訴が成功すれば、ジャーナリストや出版社が起訴されかねない法的な先例を作るだけでなく、政治的な先例にもなる。将来ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストが機密情報に基づく重要な記事を掲載した場合、訴追される可能性がある」と議員らは述べている。

Australia's PM 'Frustrated' US Won't Drop Charges Against Assange - News From Antiwar.com [LINK]

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