2023-05-29

米作家、ウクライナで拘束 戦争に関する政治的見解理由に

米国務省、リラ氏の解放に取り組んでいるか明言せず

アンチウォー・ドット・コム
(2023年5月28日)

米国務省は、ロシアとの紛争に関する政治的見解を理由にウクライナ保安局(SBU)に拘束された米国人ゴンザーロ・リラ氏をめぐり、ウクライナ政府と対話しているかどうかについて明言を避けた。
リラ氏はユーチューブの人気チャンネルを持ち、ツイッターやテレグラムでも多くのフォロワーを抱える。ビジネス・インサイダーなど複数のメディアに寄稿する作家でもある。カリフォルニア州で生まれ、米国とチリの二重国籍で、戦争中もウクライナのハルキウに住んでいたことがある。

リラ氏はウクライナ政府を批判しており、ロシアの侵攻を正当化した容疑でSBUに逮捕された。SBUは「本格的な侵略が始まった後、このブロガーはロシアの侵略者を支持し、その戦争犯罪を美化する最初の一人だった」とリラ氏に言及したプレスリリースで述べている。

SBUはまた、リラ氏を「我が国の軍や政治の首脳、国防軍の信用を失墜させた」と非難した。同氏は、2014年にさかのぼってロシアの行動を正当化する「資料の配布」を違法とするウクライナ刑法の第436条の2の第2、第3項に基づき起訴された。

エポック・タイムズの記者リアム・コスグローブ氏は国務省のミラー報道官に対し、政権はリラ氏の拘束を把握しているのか、またウクライナが言論を理由に米国人を逮捕したことを米国はどう感じているのかと質問した。

「一般論として、我々はその報道を知っていると申し上げたい。我々は世界のどこでも言論の自由を行使することを明らかに支持するし、そう言うにとどめたい」とミラー氏は述べた。

リラ氏の解放に向けて行政が動いているのかとの質問には、「コメントはこのあたりにしておく」と答えた。

コスグローブ氏はリラ氏の拘束について、テッド・リュー(民主党、カリフォルニア州)、マージョリー・テイラー・グリーン(共和党、ジョージア州)の両米下院議員にも問い合わせた。リュー議員は、この件について知らなかったとしながらも、米市民は「自分の考えや意見を表現する能力を持つべきだ」と述べ、逮捕について調べるとした。

グリーン議員はこのニュースに反応し、コスグローブ氏にこう述べた。「米国はウクライナの自衛のために武器や装備を提供しているが、ウクライナ政府は米国人の言論の自由を守るつもりはない。これは本当に問題だ」

リラ氏の逮捕は、欧米メディアではほとんど注目されなかった。報道した数少ないメディアの一つであるデイリー・ビーストは、容疑に疑問を呈する代わりに、リラ氏を中傷した。同メディアによると、リラ氏は5~8年の禁固刑に処されるという。

State Department Won't Say If It's Working to Free US Citizen Detained in Ukraine - News From Antiwar.com [LINK]

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