アダム・ディック氏によるこの記事の要約は以下の通りです。
要約:トランプ大統領と「保護する責任(R2P)」
かつてリベラル派の「人道的介入主義」を批判し、2024年の大統領選では「平和の候補者」として戦争反対を訴えていたドナルド・トランプ大統領が、現在はそのリベラル派の理念である「保護する責任(R2P:Responsibility to Protect)」を、海外での軍事介入を正当化する根拠として利用していると筆者は指摘しています。
主なポイントは以下の通りです。
理念の変節
元々「R2P」は、サマンサ・パワーやスーザン・ライスといったヒラリー・クリントン周辺のリベラル介入主義者(ネオコンの双子の片割れと評される)に結びついた概念であり、シリアやリビアでの失敗を招いたものとしてトランプ側近や支持者から批判されてきました。しかし、トランプ大統領は現在、この「他国の人々を救う」という理屈を自らの軍事行動の正当化に使っています。
ナイジェリアへの介入
2025年12月、トランプ大統領はナイジェリアで殺害されているキリスト教徒を保護することを理由に軍事攻撃を命じました。ここには米国の国家安全保障に対する直接的な脅威への言及はなく、純粋に「被害を受けている人々を助ける」という人道的介入の論理が用いられました。
イランへの軍事威嚇
トランプ大統領は、イランの反政府デモ隊に対し「助けは向かっている」と約束し、デモ隊が殺害されるようなことがあれば、米国は彼らを「救済」するために軍事行動を起こす準備ができている(Locked and loaded)と宣言しています。また、「MIGA(Make Iran Great Again)」というスローガンまで登場しています。
「平和の候補者」との矛盾
筆者は、トランプ大統領が「他国での被害を止めるためなら軍事力行使は適切である」というR2Pの考え方に傾倒していることは、制約のない介入主義を招く危険な方式であると批判しています。これは、彼が選挙中に掲げていた反戦的な姿勢とは明らかに矛盾しており、かつて彼が「滑稽で危険だ」と嘲笑していたリベラル派の思考そのものに陥っていると結論づけています。
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