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2026-01-10

去勢された共和党

ランド・ポール米上院議員の寄稿(2026年1月7日付)は、大統領による独断的な軍事行動と、それを抑止できない議会の無力さを痛烈に批判する内容です。

「私の党は、大統領の言いなりになる『去勢された者たち(eunuchs in the thrall)』になってしまったのか?」という点に焦点を当てて、内容を日本語で要約・解説します。


1. 寄稿の要点まとめ

ランド・ポール議員は、主に以下の3点を主張しています。

  • 憲法上の原則: 憲法は「宣戦布告の権限」を大統領ではなく、明確に連邦議会に与えている。ベネズエラの首都を爆撃し政権を転覆させる行為は紛れもない「戦争」であり、議会の承認なしに行うことは憲法違反である。

  • 目的は手段を正当化しない: ポール議員自身、ベネズエラの社会主義体制を強く批判しているが、「社会主義が邪悪であること」と「大統領が独断で戦争を始める権利があること」は別問題である。

  • 議会の職務放棄: かつての建国の父たち(ジェファーソンやマディソン)は、行政(大統領)が最も戦争を好む性質を持つと予見し、議会にブレーキ役を託した。しかし、現在の議員たちは責任を問われることを恐れ、その権限を自ら大統領に差し出してしまっている。


2. 「去勢された者たち」という比喩の背景

ポール議員が「自分の党(共和党)は、大統領に支配された去勢された者(宦官)の集まりになったのか」と問いかけているのは、現代の政治における「チェック・アンド・バランス(抑制と均衡)」の崩壊を象徴しています。

なぜ「去勢された」と表現したのか?

  • 権力の喪失: 歴史的に、議会は予算や宣戦布告を通じて大統領をコントロールする「牙」を持っていました。その牙を自ら抜き、大統領の決定に無批判に拍手するだけの存在になったことを、生殖能力(=自律的な生命力・権限)を失った「宦官」に例えています。

  • 党派性の優先: 本来、議会は大統領がどの政党出身であれ、その行き過ぎを監視すべきです。しかし、現在の議員たちは「同じ党の大統領だから」という理由で、憲法違反の疑いがあっても沈黙し、盲従していると批判しています。


3. 歴史的なデータと現状

ポール議員の危惧を裏付けるデータとして、以下の背景があります。

項目内容
正式な宣戦布告1942年(第二次世界大戦)を最後に、米国は一度も正式な宣戦布告を行っていません。
大統領による軍事介入朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラク、アフガニスタンなど、多くが議会の明確な宣戦布告なし(または曖昧な権限委譲)で実行されました。
AUMF(武力行使容認決議)2001年以降、議会は大統領に広範な軍事権限を与える決議を連発し、それが現在も軍事行動の「空白の小切手」として利用されています。

結論

ポール議員の問いに対する答えは、「議会が自らの憲法上の義務よりも、党利党略や政治的な保身を優先している」という厳しい現状認識に基づいています。彼は、大統領を縛る「憲法の鎖」を再び手にするよう、同僚議員たちに猛省を促しているのです。

(Geminiを利用)
Has my party become 'eunuchs in the thrall' of the president? | Responsible Statecraft [LINK]

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