2016年5月16日月曜日

〔本〕『 戦争犯罪と国家の倫理』


政府は国民を守らない

外敵に軍拡で対抗せよとの声。しかし政府はいざというとき、本当に国民を守るのか。甚だ心もとない。政府関係者にとって最大の関心事は、自分自身の利害だからである。国家の本性を鋭くえぐる書。

<抜粋>
日本の政策決定者を動かしていたのは国内政治への配慮である。つまるところ、かれらにとって最大の懸念材料は、無条件降伏後の自分たちの立場であり、かれらが率いている省庁・機関の行く末であった。(p.55)

侵略戦争を始めたり終結させようとする政府は洋の東西を問わず、自国民の安全にはほとんど気を配らない。そうした政府が優先するのはみずからの利害と自分勝手な「使命」である。(p.58)

日本の支配層は抜け目なく天皇を平和思想と結びつけ、敗戦という災厄をもたらした責任を国家の指導者に求めるのではなく、国民自身にあったと考えるよう仕向けた。(p.99)

日本の意思決定にかかわった指導者たちは、国家と自分たちを守るために大量の証拠書類を隠滅した。これらの資料は、戦闘中の残虐行為、大量殺戮、性奴隷、捕虜の取り扱い、靖国神社に関わる書類…。(p.100)

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