2021-07-04

ジャーナリズムの危機


英労働党のジェレミー・コービン前党首は、ロンドンの刑務所で拘束中のウィキリークス創始者ジュリアン・アサンジと面談を求め、彼についてこう述べた。「世界の真実のため立ち上がった。グアンタナモ収容所など多くの場所で米軍が行った悪事を私たちが理解する手助けをした。高貴なジャーナリストだ」

自由な言論を抑圧するには、北朝鮮やサウジアラビアのように国の秘密警察を使う必要はない。失業する恐怖、退学になる恐怖、母国で暮らす権利を失う恐怖、村八分になる恐怖などにより、現代のいわゆる自由民主主義国で最善の良心の持ち主たちは本心を言わなくなり、沈黙する。(内部告発者、エドワード・スノーデン

マスコミは意見を恐れる。物事の根本の議論を避けようと、問題を恐怖に、熟考を感情にすり替える。マスコミの動機は一般国民を支配エリートの目的に従わせることだ。マスコミは国民が何よりも安全を切望することを知っているから、自分の使命を達成するために恐怖を利用する。

今のジャーナリズム研究者は、報道の客観性という考えを否定する。憲法で保障する言論の自由は、デマをかばう武器になっているという。記者が事実の判明まで評価を保留することさえ、反倫理的とみなされる。記者は報道を通じ、政治的・社会的宣言をしなければならないという。

1918年から大流行したスペイン風邪(インフルエンザ)の発生源はスペインではなく、米国とみられている。だが第一次世界大戦中だったため、米国や連合国の感染情報は士気に配慮し、制限された。中立国スペインの状況は自由に報道され、その印象からスペイン風邪と呼ばれた。

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