2021-02-08

リベラルという社会主義

After Liberalism: Mass Democracy in the Managerial State (New Forum Books) (English Edition)

経済学者ミーゼスは早くも1927年、自由の時代が過ぎ去ったことを悲しみ、こう述べた。「今の世界はリベラリズムについて何も知らない。英国以外ではリベラリズムはまったく軽蔑されている。英国にはリベラルはいるものの、その大半は名ばかりで、実際には穏健な社会主義者にすぎない」

経済学者ハイエクによれば、ナチスと共産主義は一気に、あらゆる人々を独裁権力のしもべにした。一方、英米の「改革派」は段階を踏んでそうしようとしている。彼らは決して手を休めない。そして不適切にも、自分たちは「リベラル(自由主義者)」だと名乗っている。

社会民主主義者の経済学者ガルブレイスが著書で「リベラルの時」を祝った1960年、政府の行政官による社会計画が真の自由の伝統に反すると批判した識者はいなかった。「リベラル」は革新派を意味するようになり、革新とは官僚が管理し、進化する社会と同義になった。

歴史家ジョン・ルカーチは1990年のエッセイでこう述べた。「伝統的な資本主義は、西洋では消え去った。米国でさえもだ。世界各国共通の特徴は、大規模な官僚制に管理される福祉国家だ。自分でそう呼ぶかどうかはともかく、今や私たちは皆、社会主義者なのだ」

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