ジャーナリスト、ロン・ウンズ
(2022年10月10日)
ほんの数カ月前まで、コロンビア大学のジェフリー・サックス教授ほど、エリート主流派の最上位に位置する米国の学者はいなかったと思う。
国際的な学者としてこれほど輝かしい、権威ある履歴書を作るのは難しいだろう。だから2020年に新型コロナ感染症を調査するために設立された、英医学誌ランセットのコロナ委員会の委員長に選ばれたのは、自然なことだった。
"Jeffrey Sachs as Righteous Rogue Elephant" - Ron Unz https://t.co/plw1EaJKKf
— The Unz Review (@UnzReview) October 10, 2022
サックス教授は米国科学アカデミーの会員であり、権威ある米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載される特権があった。そこで同年5月に共著者とともに、コロナウイルスのきわめて疑わしい特徴を記録し、さらなる調査を呼びかける重要な論文を発表したのである。これは画期的なことで、主要な学術誌に掲載された最初で唯一の論文となり、コロナウイルス人工生成説のきわめて強力な証拠を示したのである。
コロナをめぐって政治体制と公然と対立したサックスは、すぐに他の重要な問題についても同じことをし始めた。今年7月から8月にかけて、ロシアと中国に対する無謀な政策を非難するコラムをいくつか発表した。対ロシアではすでにウクライナで血生臭い危険な戦争を引き起こし、対中国では台湾で同じことをすると定期的に脅しているという。
ブルームバーグTVはサックスを招き、ウクライナ戦争への懸念について語らせた。司会者が仰天したことに、サックスは「米国がロシアの(ノルドストリーム)パイプラインを破壊したのだろう」と言い切り、一流ジャーナリストも同じことを内々に言っていたが、その重要な事実は新聞に載らなかったと明かしたのである。
サックスの率直な発言のおかげでインタビューは短くなり、ニューヨーク・ポスト紙の言葉を借りれば、サックスは「放送から引きずり降ろされた」。しかし、この番組はユーチューブで少なくとも数十万回視聴され、サックスのノードストリーム発言の短いクリップはすぐにツイッターで大々的に拡散され、一つのツイートで400万回以上、他の数個でさらに100万回再生されている。
10月9日、左派系オルタナティブメディアのグレーゾーンは、ウクライナ戦争、コロナ起源論争をテーマに、サックス教授との対談を二つの優れた動画で公開した。これらは一日足らずですでに10万回以上再生されている。
最初の動画は「ウクライナ代理戦争をやめるか、世界最終戦争に直面するか」と題され、サックスの重要な指摘が視聴者を驚かせた。サックスが強調したように、米国はすでにウクライナで、核武装したロシアと事実上、戦争状態にある。ロシア国境でロシア軍と戦い、殺害する部隊に資金、軍事機器、指揮統制施設をすべて提供し、そのうえ人数のわからない戦闘参加者を供給しているのだから。これは冷戦時代にはほとんど想像もできなかったような非常に危険な状況であり、米国が最近行ったロシアのノルドストリーム・パイプラインの破壊は、この宣言されていないが、紛れもない現実の紛争の新たな兆候だったにすぎない。
米国の指導者たちは、ウクライナ政府の独立した決定ということで自分の責任を隠そうとするかもしれないが、頭隠して尻隠さずだ。ウクライナの政治指導者は、米政府によって完全に資金提供され、支配されている傀儡政権にすぎない。そうでないふりをするのは、騙されやすい国民を騙すための単なるプロパガンダでしかない。
二番目のやや短い動画は、コロナの起源に焦点を当て、サックスがコロナ委員会の運営中に明らかになった重要な事実を発表する最高の機会を提供した。サックスはその数日前、物理学者スティーブ・シューのポッドキャストでも、同じテーマでインタビューを受けていた。この数年間に100万人以上の米国人の命を奪い、世界中の何十億人もの人々の生活を混乱させたウイルスの流行の真の起源を理解したいと思う人には、この二つのインタビューを強くお勧めしたい。
(次より抄訳)
Jeffrey Sachs as Righteous Rogue Elephant, by Ron Unz - The Unz Review [LINK]
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