Political extremists on both sides believe that our world has been corrupted beyond repair. They want to blow it up and start anew.
— HumanProgress.org (@HumanProgress) June 17, 2022
"What," they ask us, "do you have to lose?"
"A lot, actually," should be our response.https://t.co/xb9NWLh1uU
ケイトー研究所政策アナリスト、チェルシー・フォレット
(2018年8月15日)
進歩の継続と自由で開かれた社会を維持するうえで、最大の障碍は何だろうか。
最大の障害のひとつは、大雑把に言えばユートピア主義である。進歩は保証されたものではないし、逆戻りすることもある。人類が達成した進歩をもたらすのに役立った制度や価値観は、左右双方から過激派の攻撃にさらされることが増えている。右派の国家主義ポピュリストや左派の自称社会主義者の多くは、理性、科学、開かれた議論、自由な企業といった啓蒙主義の価値観を否定する。
人間の現実の姿とは、不完全な現在を、未来に想像するユートピアとではなく、もっと不完全だった過去と比較し、人類がすでに成し遂げた真に驚くべき進歩を認めることであるはずだ。しかし残念ながら、多くの人は現在を過去からの大きな改善ととらえるのではなく、現在がある種の理想世界に追いついていないと考え、これまで達成した進歩を否定する。
ホモ・サピエンスが誕生してから99.9%の期間、生活環境には驚くほど変化がなく、貧困が至るところに存在していたことを忘れてはならない。その後、英国やオランダ、西欧、北米、世界各地で経済成長が加速した。市場がグローバル化し、産業革命によって生産性が飛躍的に向上し、経済成長が加速され、最後には繁栄の拡大につながった。
法の支配、グローバルな交流、寛容に基づく現代社会は、きわめて最近の現象である。それはまた、見かけ以上にもろいものかもしれない。
20世紀の最大の悲劇は、共産主義とファシズムという、ユートピアのイデオロギーの名の下に実行された。新しいユートピア的なデマゴーグ(煽動政治家)が現れる危険はつねににある。
ユートピアはつねに手の届かないものであり、世界が完璧な場所になることは決してない。しかし、過去の成功体験から学び、それを基に、毎日をより良いものにするために努力することは可能だ。人類は、かつて乗り越えられないと思われた難題にも挑戦し、解決できることを何度も証明してきた。
危険なのは、理性、科学、開かれた議論、知識欲など、問題を解決するための手段に背を向けることにある。啓蒙主義の価値観は、極左と極右から攻撃を受けている。両極端な人々は、この世界は修復不可能なほど腐敗していると考える。彼らはその腐敗した世界を吹き飛ばし、新たな世界を始めたいのだ。「何を失うというのか」と彼らは問いかける。じつは多くを失うことになると、私たちは答えなければならない。
(次より抄訳)
Utopianism: One of the Biggest Obstacles to Progress - HumanProgress [LINK]
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