ローマ教皇フランシスコは、コロナ禍における資本主義は失敗に終わったと述べた。しかしコロナ禍が始まったのは市場経済の国とは言い難い中国だし、コロナ禍が世界に広がったのは総じて各国政府の多くの過ちによる。民間企業は困難に挑戦し、人々の前例のないニーズに応えた。
コロナ拡大前の米国では、あらゆる職業の人々がかつてない繁栄を享受していた。所得や財産の少ない家計ほど相対的に大きな分け前を得た。非ヒスパニック系白人の純資産(中央値)が2016〜19年に3%増えたのに対し、黒人とヒスパニックはそれぞれ33%、65%も増えた。
コロナ禍の米国では起業が過去10年以上なかったスピードで増えている。創業数はコロナで増えた廃業数を上回りはしないものの、起業家は事業を興して需要の変化を満たしている。会社に割り当てられる雇用主番号は、今年は320万の申請があり、前年同期の270万を上回っている。
Entrepreneurship Is Skyrocketing During the Pandemic - Foundation for Economic Education
自由な市場経済では、賃金上昇の源泉は、生産性の向上と資本投資の拡大だ。賃金を労働組合の力や最低賃金法で人為的に引き上げると、単に他の労働者を犠牲とし、就業機会を奪う。生産性が上がらないのに賃金を上げれば、失業が増え、生産が減り、投資が減少する。
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