2020-06-27

お金という商品

あらゆる社会で、最も売り買いしやすい商品がしだいに交換手段として選ばれていく。交換手段として選ばれると、その利便性から需要が高まり、さらに売り買いしやすくなる。結局、1〜2種類の商品がほとんどすべての交換に使われるようになる。これをお金と呼ぶ。
Murray N. Rothbard, What Has Government Done to Our Money? Case for the 100 Percent Gold Dollar

歴史上、多くの異なる物が交換手段として使われた。植民地時代のバージニア州ではタバコ。西インド諸島では砂糖。エチオピアでは塩。古代ギリシャでは牛。スコットランドでは釘。古代エジプトでは銅。数百年かけて金と銀が自由競争でお金となり、他の商品に取って代わった。
Murray N. Rothbard, What Has Government Done to Our Money? Case for the 100 Percent Gold Dollar

自由な市場で、交換手段として利用される実績を積み上げていくこと。お金が生まれる方法はこれしかない。他の方法で生み出すことはできない。皆が突然思い立ち、役に立たない物質からお金をつくることはできないし、政府が紙切れをお金と呼べばお金になるわけでもない。
Murray N. Rothbard, What Has Government Done to Our Money? Case for the 100 Percent Gold Dollar

お金は、主に交換手段として需要される点で、他の商品とは違う。そうではあっても、お金は商品である。あらゆる商品と同じく、お金の価格(購買力)は供給と需要で決まる。人々は財やサービスを売ってお金を「買う」。その一方で、財やサービスを買ってお金を「売る」。
Murray N. Rothbard, What Has Government Done to Our Money? Case for the 100 Percent Gold Dollar

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