2017年2月10日金曜日

世界は改善している

Robert Colvile, Trump and Bannon see the world through blood-splattered spectacles(トランプとバノンは血まみれの眼鏡を通して世界を見る)より抜粋。

メディアの報道は悲観主義(pessimism)とドラマ性に偏向している。世界像を歪め、実際より悪く見せる。2016年にOECD(経済開発協力機構)加盟国でテロによる死亡件数は2014年の7.5倍に増えたというが、もともとの件数がきわめて少ない。

テロの大半(overwhelming proportion)はイラク、アフガニスタン、ナイジェリア、パキスタン、シリアで起こっている。この5カ国で2015年のテロによる死亡数の72%を占める。しかも世界全体では10%減少している。

テロは宗教的原理主義の産物ではなく、破綻国家(broken states)が生む。紛争や恐怖政治のない国で起こるテロは全体のわずか0.5%しかない。しかしこの0.5%が報道の大部分を占める。

世界ではさまざまな原因で、テロよりはるかに多くの人が死亡している。交通事故、転落、水難、てんかん、火事、毒、アルコール、梅毒、破傷風、虫垂炎(appendicitis)……。数の上では、これらはすべてテロよりはるかに命にかかわる脅威だ。

トランプ大統領の見方と逆に、世界は改善している。この数十年で貧困、疾病、栄養不良の率は急低下し、読み書き能力と繁栄の率は急上昇した。進歩を認識しにくいのは、報道のせいだけではなく、人間の認知バイアス(cognitive biases)のせいでもある。

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