2020-12-16

暴政を支持する人々

暴政はつねにその犠牲者から広く支持を得るから、人々の多くは自分の恐ろしい運命に気づかない。今日の衛生社会主義の暴政もそうだ。都市封鎖、マスク着用、学校閉鎖は多数の命を救うために必要と信じ、人々は従う。法の支配についてあら探しをしている場合ではないという。

すべての人を高齢者と同じくコロナ感染症にかかりやすいかのように扱う今のやり方は狂っている。その結果生じる集団ヒステリーも狂っている。もっと狂っているのは、集団ヒステリーに対応し野放しの独裁的権力を振るう行政府の高官たちを、多くの人々が信頼していることだ。

ロックダウン(都市封鎖)で救われたのは正味で一体何人の命なのか。その数が少なければ、政府の権限拡大は正当化できない。ロックダウンで救われた命の数は、収入減による自殺や病気・怪我、コロナ以外の医療の妨げなど、ロックダウンによって失われた命の数と比較しなければならない。

自由な個人主義は個人を孤立した利己主義者としかみなさないと批判される。しかし自由な個人主義から集団主義に向かうと、皮肉なことに、他者とのつながりや相互依存は薄れる。人々が政府とつながり、政府に依存するほど、人々は社会とのつながりや社会への依存を失っていく。

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