Requiem for Marx (LvMI) (English Edition)
*Yuri N. Maltsev, ed., Requiem for Marx(『マルクスへの鎮魂歌』)より抜粋。
マルクスは労働者がきわめて劣悪な条件で働いていると考えた。『資本論』第一巻で産業革命の「残酷物語」(horror stories)を詳細に述べている。これはプロレタリアートが資本主義に反乱を起こすと考えた最大の理由である。この議論は誤りである。
重要な事実は、マルクスが事実を曲げて産業革命(Industrial Revolution)の性質を伝えていることである。全体として、産業革命は労働者の状態を改善した。
厳しい労働条件は、資本主義の黎明期(onset)に生じた。しかしプロレタリア革命の正しさを主張するには、劣悪な労働条件が資本主義に必ずつきまとう特徴であることを示す必要がある。マルクスにそれはできなかった。
マルクスは、労働者の生活水準(standard of living)が19世紀半ばから改善していることを否定できなかった。もし状態が改善しているのなら、プロレタリアートの不満が大きくなるという主張はどうなるのか。
労働者にとって、社会主義国で中央計画委員会(Central Planning Board)の指令に従うほうが資本家のために働くよりも自主的だと、なぜ言えるのだろうか。
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